白いおじさん

竹笛パンダ

第1話 


 僕が学校に行くときに、ほぼ毎日といっていいほどすれ違うのが、白いおじさん。

 全身を白い服で身を包み、背負っているリュックも白いんだよ。

 どうしてそんな格好をしているかなんて、誰も知らなかった。

 けど、やっぱり気になるよな。


 ある日、信号待ちで隣にいたのが白いおじさん。服装は白いのに、すっかり顔は日に焼けていた。

 僕は思い切って聞いてみた。


「おはようございます。」


「ああ、おはよう。」


「おじさんは今日もお仕事ですか?」


「まぁ、そうだな。

 今日も依頼で呼ばれているんだよ。

 最近、あ奴らも活発になってきておるのでな。」


 おじさん、何と戦っているんだよ……。


「毎日ここを歩いていますよね。」


「そりゃ、もう年で車の運転をやめたんだよ。

 こうして職場まで、仕事着で歩いているんだよ。」

 

 全身白の服装って、何の仕事?

 その時信号が青に変わった。


「お前さん、興味があるならいつでも大歓迎だ。

 さて、今日も一戦交えるとするか。」


 僕はおじさんの背中に、つわものの気配を感じた。

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