一話「誰だよお前」

チリンチリン…


???「いらっしゃいま…あ!もう来たんか!」


俺「えっと…?どなたですか?」

そこにいたのは青髪の高身長でエプロンを着用しいかにもカフェのスタッフです。

みたいな恰好をしている青年だった。いや、ほんとに誰だよお前


???「wwwまあ初見じゃ分かんないかw俺だよ中村!」


俺「は!?中村!?」


ツン「このゲームでの名前は『ツン』だけどね。身バレ防止のためにこっちで呼んでくれると助かる」


俺「ツンね、わかった。他の連中は?」


ツン「今厨房にいるよ、呼んでくるからテキトウに座ってて」


俺「うい」

いやぁ…え?あれが中村?いや、なんとなく中村っぽさはあるけど中々なぁ…


そこから5分ほど待つと俺が座っていた席の向こうのソファーに大柄で威圧感のある男が座った


???「よう」


俺「…尾松だろお前」


タイジュ「当たりwよくわかったねwちなみにこっちでの名前は『タイジュ』だからよろしくね」


俺「あー大樹だからか、なるほど」


そのあと多少雑談をしているとツンと知らない、いや知ってるんだろうけど。そんな男が二人歩いてきた


???「え、お前外見マジで神崎やんw」


???「それな???っぽさが死ぬほど残ってる」

はあ?外見?そんな項目最初のやつにあったっけ…


タイジュ「ねw一瞬で分かったよなw」


俺「えーっと?」

誰だよお前ら


ひひと「俺が工藤、プライヤーネームは『ひひと』そのまんま」


Miya「俺上田ね、『Miya』って名前だからよろしく」

ほーん、確かに言われてみればなんとなくこいつらっぽさがある気がする


俺「おけおけ、え、さあ。外見ってどうやって変えるの?いっちゃん最初のやつにはなかったやん?」


ツン「普通にホーム画面出してキャラクターって項目押せば設定できるで」

は?ホーム画面?


俺「…あ、ガチじゃん設定してくるからちょっと待ってて」


タイジュ「いってら~」



俺「どう?」

水色の髪、黒いマスク、垂れ目という結構リアルの俺に似せた感じで作ったがわかるだろうか…服は初期装備のやつだから後で買いに行かないとね


タイジュ「あーwまあさっきよりかはいいじゃない?結構似合ってるよ。その服」


俺「殺すぞ顔を見ろ顔を」


Miya「いやまあいいと思うよwなんか神崎っぽさがあるw」


ツン「確かに陰キャ顔してるわw」


俺「あ?」


ひひと「ってか名前何にしたん?」


俺「急だな…『anoV』って名前にしたんだけどなんか異質感すごいな」


ツン「じゃあanoでいっか、今日からお前の名前はanoだ」


ひひと「え?普通にVのほうが呼びやすくない?これファイブでしょ?呼び方」


ano「正解!よくわかったな」


ひひと「なんかそんな気がした」


Miya「正味ね俺とひひとはファイブのほうが呼びやすいんだよね。前に一緒にやってたゲームにそういうキャラがいたから」


ano「まあ俺はどっちでもいいんですけどね、ってかお前らここで働いてんの?」


タイジュ「まあ俺らの店だしな」


ano「うーんと?」

何言ってんだこいつ?俺の店?


ツン「ここの土地をみんなで金を出し合って買ったんだよ、時間はかかったけど結構この初期の町の中では有名なカフェになったよね」


Miya「長い道のりだった…多分一番大変だったのってひひとが何回も金横領するしイベントだったよねw」


タイジュ「あーw当人はまったく反省してないあれねw」


Miya「ひひとさっさと横領した分の借金返せよw」


ひひと「ツン、前言ってた弓買いたいからお金貸して(無視)」


ツン「お前マジで死ねよ?」


ひひと「いや、あれを買って次回の大会とか普段のマッチでの勝率があがることによってお金が増えるから実質投資」


ツン「それで増えた分のお金は?」


ひひと「え?あげる訳ないじゃんツン何言ってんの?だから小学校の成績に思いやり×なんだよ」


ツン「やっぱ殺していい?いいよな?」


ano「そんなことどうでもいいからひびカスは締めといてもらって、俺は早く戦いたいんだけど」


Miya「あーじゃあとりあえず練習場で俺らだけで戦ってみるか。操作方法なれの意味もこめて」


タイジュ「おけ、部屋立てて招待するわ」


タイジュ「おけ、作ったからはよ来てなー」

そう言ってタイジュは光の粒子となって消えてった


ano「!?え、やっぱゲームって感じする!」


ピロン

お?なんか来た


タイジュより練習場への招待が届きました

承諾しますか?


Yes(はい) No(いいえ)


ano「Yesっと…おお!?急に場所が変わった!?」


タイジュ「お、速いね来るの。ここが基本的に試合前のマッチ待機場だよ、ここで試合に持っていく武器だったりスキルを事前に選択しておくんよ」


ano「スキル?武器は最初に選んだやつもってるけど…」


タイジュ「あーなるほどね。例えばね…あ、まずね?スキルっていうのは同時に一個までしか発動できない『単発スキル』と常時発動してる『常時スキル』ってのがあって、試合にはスキルを合計で5つ持ち込めるんよね」


ano「ほう?」


タイジュ「例えば俺がセットしてるスキルで言うとまず常時スキルの『英雄回復』で単発スキルが『超速度』『瞬間火力』『背水ノ陣』『死ニ場所』かなぁ。俺の武器が大剣で火力を出す仕事だから戦闘系のやつ入れてるけどお前は何にしたの?」


ano「俺ね、ちょっとミスった」


ツン「ミスった?」


ano「びっくりした!お前気配もなく後ろ立つなよ」


ツン「悪い悪い、残りの二人はちょっと店終いしてからくるって。で?何選んだの?」


ano「インパクトグローブっていうんだけど…」


タイジュ「マ!?wよりにもよって今一番弱い武器選んじゃったか」


ツン「後で武器屋行かないとな」


ano「そんな!?いや、弱そうだとは思ったけどさぁ…」


ツン「あいつら当分こないし先始める?いったん使ってみようよ」


タイジュ「おけ、始めるわ」


ano「スキルは!?」


タイジュ「ああ~あれはクエストだったり公式戦に出ないと貰えないから多分まだ持ってないと思うよ」


ano「ええ…」


タイジュ「ほんじゃ、スタート!」


瞬間、目の前が一瞬暗くなり次に見えた時にはいかにも練習場という場所についた


ano「…ここが、手に今さっきまでなかったグローブついてるしそうだよなぁ、ちょっとやってみっか」

右ストレートを軽くエアでやる、すると本当に拳から2mほどのところから爆発が起こり少し手前で爆風が止まった


ano「すげえ、でもこれで敵の攻撃受けれるのかな…」


ツン「一人でブツブツ独り言言ってんの相変わらずだな」


ano「やっぱお前気配消すの得意だよな」


ツン「小学校からずっとあんま気配ないやつが横にいたからな」


ano「殺すぞ」


ツン「やってみろよ、今ならやれるぞ?」


ano「ああ、やってやるよ!」

瞬間俺はツンめがけて右ストレートをお見舞いしようとした


ツン「よっと」

すんでのところで後ろに避けられたが…近づいて肉弾戦に持ち込むか?いや、あいつの武器はなんだ?銃なら動き回って当たらないようにしなきゃいけないが…刀だったりした場合明らかに分が悪い


ツン「じゃあ、俺もやるか!」

そういってあいつはどこからともなくライフルを取り出した


ano「…!まっずい!」


ツン「ほら、逃げろよ。簡単に死ぬぞ?」

バババババババ!


ano「やばいやばいやばい!」

あれ当たったら絶対痛いだろ!全力疾走で走りながら愚痴を吐きながらも次の手を予想していた

アサルト、いや、このゲームにおける銃としての基本的な話だが、おそらく基本的に射撃ブレが実物にくらべて非常に大きいのだろう。走っているというのもあるがなかなか当たらない

それに公平性を保つためにガス欠。つまり、玉切れが速く来るはずだ。そこを狙って一撃で仕留めれれば俺の勝ち!


バババババ…

よし!銃声が止んだ、リロードに入るだろうし攻めるなら今!


ano「よっと!おら喰らえ!インパクト!」

一気に距離を詰めてツンに接近すし右ストレートを喰らわす。そして


ダン!!!


鈍い音があたりに響き渡ったのだった

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最弱武器で頑張る方法 みたらし団子 @mitaraso

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