第4話
どうも、村人です。
俺は今、路地裏で医者らしき男と相対しております。
なんか響きが怖いです。何故か自分の身体が縮んでゆく様を想像してしまいます。
まあ、実際目の前にいるのは冴えない風貌の白髪混じりの比較的長髪の長身痩せ型といういかにも怖くなさそうな中年のおじさんなのですが。
「あの…。勇者一行の医者さんですか?」
ここまで勇者一行の人達とはなんだかんだ上手くやっていたため思わず調子にのって自ら話しかけてしまいました。
「え、えぇそうですけど」怪訝ながらもしっかり答えてくれる医者さん。
「えっと、この職業になったきっかけを教えてくれますか?」話しかけてみたものの、全く内容が思いつかなかったので咄嗟に口から出た質問でなんとかやり過ごしました。
「えっと、、親が医者で僕も目指そうかと…。」あれ、どっちが立場上でしたっけ(錯乱)。「医者をやってキツかったことはなんでしょう?」錯乱してたらつい、また質問してました?内容も相まって自分の事が記者にしか見えないのですが。
「そうですね、魔法でいいじゃんって言われることd」その時でした。並々ならぬ気配を感じたのは。振り返ると魔物の大群がこの街に迫ってきているようです。慌てた僕は思わず僕は医者の方を見ました。医者は「ったく
、賢者さんの第六感が当たってしまったか」と大義そうに護身用にしかみえない短剣を構えました。
「すまない、俺はこれで行かなければならない。ったく、出来れば戦うの嫌なんだけどな。」そう医者はいい、足早に駆けていきました。僕は面倒事は嫌なので早く逃げますか。町の外れの方へ行くと商人、魔法使い、堅物そうな少年、ヘタレイケメン、遊び人がいました。なんだこの魔法使い以外の弱そうなメンバーは。13人いてこの5人ってチョイスになんとかならなかったのかと思っていると、魔法使いが威勢よく攻勢に入りました。
目の前にはガーゴイルが四体と副将と思わしき二足歩行の立髪を生やした魔族が一名。その内の一体のガーゴイルに魔法使いは火の玉を当て見事撃墜。残りの三体にも次々と火球を飛ばし撃墜。そして勢いそのままに副将と思わしき魔族にも火球をあて煙があがった。
「ふん、手応えが無いわね」
涼しい顔をする魔法使い。晴れていく煙。
その煙の中には…何もありませんでした。不審に思う魔法使いだったが先程までの一瞬の油断が命取りだった。実は生きていた副将が素早く魔法使いを爪で突き刺し殺したのです。
一瞬、混乱で頭が真っ白になりました。そして我に返って目撃したのは逃げ惑う、顔だけイケメン、遊び人、商人とガクガクになりながらも剣を握る少年だった。逃げなきゃ。その思いのみが頭を支配した。そこから先はあまり覚えていません。だが、気付いたら世が明けていて敵は倒されていました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます