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概要
私が結婚式に飾りたかったのは、“枯れた花”だった。
人生の迷いを抱えた者の前にだけ、ひっそりと現れるワインバーがある。
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36歳の図書館司書・香夜は、2か月後に結婚式を控えていた。
穏やかな婚約者、着々と進む準備、祝福してくれる人々。何ひとつ不幸ではないはずなのに、式が近づくほど、胸の奥には小さな違和感と焦燥感が積もっていく。
その原因は、披露宴を飾る花だった。
皆が美しいと言う生花ではなく、香夜が望んだのは、幼い夏の日に祖母のアトリエで共に過ごしたドライフラワー。
けれど、そのささやかな願いさえ、彼女はうまく口にすることができない。
婚約者と喧嘩をしたその足で、彷徨い、迷い込んだ見知らぬ路地の先で、香夜は一軒の不思議なワインバーに辿り着く。
ブドウ品種と人生の一場面を重ねて描く、ワインが主役の短編連作。
【第一話、ピノ・ノワール】
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36歳の図書館司書・香夜は、2か月後に結婚式を控えていた。
穏やかな婚約者、着々と進む準備、祝福してくれる人々。何ひとつ不幸ではないはずなのに、式が近づくほど、胸の奥には小さな違和感と焦燥感が積もっていく。
その原因は、披露宴を飾る花だった。
皆が美しいと言う生花ではなく、香夜が望んだのは、幼い夏の日に祖母のアトリエで共に過ごしたドライフラワー。
けれど、そのささやかな願いさえ、彼女はうまく口にすることができない。
婚約者と喧嘩をしたその足で、彷徨い、迷い込んだ見知らぬ路地の先で、香夜は一軒の不思議なワインバーに辿り着く。
ブドウ品種と人生の一場面を重ねて描く、ワインが主役の短編連作。
【第一話、ピノ・ノワール】
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