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概要
手紙の最後に、こう書いた。 「寒くなってきました」
一通の手紙で、悪徳商人の契約が覆った。
書いたのは、鍬も持てない十四歳の少年だった。
畑仕事のできない体に生まれたノエは、開拓村で「役立たず」と呼ばれていた。
森の奥で見つけた古い工房。残されていた片眼鏡を目に当てると、読めなかった文字が読めた。
村人の手紙を読み、やがて代わりに書くようになる。
制度も政治も知らないから、依頼人の話を聞いて、そのまま書くだけ。
それだけの手紙が、なぜか次々と人を動かしていく。
噂は村を出て、街を越え、王都まで届いた。
人はいつしか彼を「紙の宰相」と呼ぶ。
けれど彼は、一度もそう名乗っていない。
「まず、お話を聞かせてください。あなたの言葉で」
ただ、目の前に座った一人のために書いているだけだった。
書いたのは、鍬も持てない十四歳の少年だった。
畑仕事のできない体に生まれたノエは、開拓村で「役立たず」と呼ばれていた。
森の奥で見つけた古い工房。残されていた片眼鏡を目に当てると、読めなかった文字が読めた。
村人の手紙を読み、やがて代わりに書くようになる。
制度も政治も知らないから、依頼人の話を聞いて、そのまま書くだけ。
それだけの手紙が、なぜか次々と人を動かしていく。
噂は村を出て、街を越え、王都まで届いた。
人はいつしか彼を「紙の宰相」と呼ぶ。
けれど彼は、一度もそう名乗っていない。
「まず、お話を聞かせてください。あなたの言葉で」
ただ、目の前に座った一人のために書いているだけだった。
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