#10 かき氷

 #10 かき氷





 久しぶりに、真白と一緒に出かけることにした。



 というのも、かき氷食べない?、と誘われたのだ。



 最近、外に出ることも殆ど無かったし、ちょうどいい機会だ。






 駅前で、真っ白い存在を発見した。


 全体として、白色と水色で出来たみたいな、涼しげな服装。


 真白だ。



 こうして遠目で見てみると、なんというか、あいつの周りだけ涼しそうな気もする。




「真白、待った?」


「……ん、待ってないよ?」




 スマホ画面を見るために伏せられていた目が、こっちを向く。



 うぉ。美形だ。



 心なし嬉しそうなその表情を見ると、それだけで満足してしまいそうになるくらいだ。




「そこは、『ううん、今来たところ』って言うところだろ?」



「そっか。じゃあ、今来たところだよ」


「…おう。じゃ、行くか」




 そう言って、取り敢えず適当な方向へ歩いていく。



「そっちじゃないけどね」


「あ、はい」







 俺達がついたのは、ちょっと高級なかき氷専門店だった。


 メニュー表を見てみると、一皿二千円とか、そういうのもあるようだ。


 俺は取り敢えず五百円のブルーハワイを頼み、真白は、千六百円くらいの練乳いちごを頼んだ。


 なんでも、前回来た時に食べたのが、とてつもなく美味しかったらしい。





「おお、すげぇ」


「すごいでしょ」




 俺と真白のかき氷は同時に届いた。


 ほんの三分くらいしか待ってないのに、すごいボリュームのかき氷だ。


 何故真白がドヤ顔なのかは気になるが、とりあえず一口食べてみる。



「おお、美味しい」


「そうでしょ」




 そう言いながら、真白も練乳いちごを美味しそうに食べる。


 美味そうだな。



「…真白、俺のブルーハワイ食べるか?」


「ん。食べる」


「じゃ、交換な」




 そう言って、真白の練乳いちごと俺のブルーハワイを交換する。


 よし。


 等価交換だな。




「え?」



「なんだ、真白?」


「一口分とかじゃなくて?」


「え?一口分だろ?」




 俺は一口だけ食べて、練乳いちごを真白の側に置く。


 おお。


 ふわっとしてるかき氷だ。ほんとにすげぇな。


 真白は無言で一口食べると、ブルーハワイを俺の側に押し返した。




 なんだ?

 よくわからん。




 ちなみに、真白はそのあともう一口くれた。


 得した。







 ちょっと遅れました。

 すいません。


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