第44話 新領地の収穫祭
東の集落の橋が完成した頃
収穫祭の季節がやって来た。
前の領地だったら領民総出で準備して盛大に祭りをやったが、ジャルドの市民はノリが悪い。
ずっと長いこと抑圧されて来たので収穫祭とかした事が無いのだろう。
場所は訓練場の広場で良いとして、イシリス様の像を運ぶ御神輿をみんなが引いてくれるかが問題だ。
前の領地では孤児院や町の子供達が一生懸命に引いて会場までイシリス様像を移動してくれたのだが、ジャルドの人々はどうだろうか?
とりあえず商会の人間を使って準備を進めるとしよう、お神輿は既に出来上がっているのでイシリス様の像を一回アイテムボックスにしまって、お神輿の上に出して軽く固定した。
壁の中に住んでいる人たちはあまりイシリス様の教会に来ないので外に住んでいる連中と運河沿いの集落の人間に集まってもらった、商人達には収穫祭をする旨は伝えてあるので出店ぐらいは出るだろう、ミハエル商会でも久々に肉串の屋台を出すことになっている。
お神輿をみんなで引いて会場に入った。
神々しい像が町中を通っているのを見た住人が一部着いてきている、お神輿を祭壇の前に停めて大体の準備は完了だ。
シャハトから仕入れたワインを集まって来た大人たちに配ってマリアに祝詞をあげて貰った、シャハトではシスターエレンにお願いしていたがそのためだけに呼びつける訳にも行かないのでマリアにお願いした、俺がやったら盛り下がる気がしたからだ。
祝詞が終わってみんなで乾杯して神事は終了だ、後は各々に収穫祭を楽しんでもらおう、壁の中の住人も結構な数が出て来ている様だ、来年はみんな手伝ってくれる様になれば良いのだが。
肉串の屋台には結構な行列が出来ていた、エルファとエルル以外にもヒルダとレギンも加わって売り子をして貰っているのでシャハトの時よりも大盛況だ。
(おさわりは厳禁だぞ!)
概ね盛況で収穫祭は終わった、子供たちに引いて貰ってお神輿は戻って行った頑張ってくれた子供達には戻ったらお菓子の詰め合わせを配る事にしている。
後は残った大人たちには無料ワインが無くなるまで飲み食いしてもらって、開いてる飲み屋やお姉さんが居るお店に流れて貰って終了だ、後片付けはブレイバーズにやって貰う予定だ。
無事に収穫祭は終えることが出来た、今日はみんな疲れた様で久しぶりに一人で寝た。
日課の魔法の鍛錬以外にもマナポーションの錬成を試したりしてから一人でゆっくり時間を潰してから就寝した。
夢にイシリス様が現れて
「ユウイチ君この間ぶり、今日はシャハトでも収穫祭があったから神気が高まったから来てみたの、みんなに感謝されて嬉しいわ、ありがとう」
「それは良かったです、ここの住人はまだ少し集まりが悪いのですが来年はもっと集まって貰えるように頑張ってみます。」
「衣食足りて礼節を知るって言うことわざが私が居た世界にはありました、まだこの領地は発展が足りないのだと思います、もっと豊かに開発して来年はもっとみんなに感謝して貰える様に内政に努めます」
「そう、ありがとうでも程々で良いのよ、私は与える女神だから本来は何も受け取らなくても良いのよ、だから無理はしないでね」
「そうそう、一つお知らせがあって来たの、貴方が古竜をお嫁さんにしたから少し世界に動きが出て来たの、厄災とかでは無いから常に冷静に対処しなさい、貴方が思うままに行動すれば良い方に向かうはずだから常に冷静にね」
「わかりました、きっと制約があって詳しく話せないのだと思いますが冷静に対処します、忠告ありがとうございます。」
「戦乱が起こるのはもう少し先だから慌てて軍備の増強とかはしないで大丈夫よ、じゃまた!」
いつも通り慌ただしく帰っていった。
一体何が起こるのだろう?軍備が必要になるのはもう少し先だと言っていたが騎士団員集めは継続しておこう、せめて200人ぐらいは集めておきたい。
冬になる前に備蓄の確認とインフラの整備を見直しておこう。
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