第13話 商会設立

チュンチュン



朝起きたらシトシトと雨が降っていた。

(あぶねえ昨日だったら遭難してたぞ)


気温も低く冬が確実に近づいてきている様だ。


特に予定は無いので朝飯を食べてからそのまま食堂に居座って今後の予定について話してみた。


「皆が働ける商会を作ろうと思うがどうだろうか?」

「行く宛が無いなら皆を雇うので商会の設立を手伝って欲しい」

と言ったら皆顔を見合わせて何か話し合っている。


冒険者三人組からは質問があって

「商会の専属で雇ってくれるのか?冒険者をしながら必要な時だけ呼ばれるのか?」

どちらになるのか質問された。


「冒険者のランクを上げたいなら必要な時だけ依頼する様にするが拘らないなら専属で雇う」

と、言ったら三人で集まって話し始めた。


他の子たちは概ね前向きだが何をするのか知りたがったので、プランを全員に話して聞かせた。

勿論ノープランなどという事は無い。

温めておいた腹案、知識の中にある異世界物の定番


「マヨネーズを作って売る」

と話して聞かせた。


みんな???になっていたので実際に作ってみる事にした。


外出してデカいどんぶりとヘラ、卵、酢、食物油を買ってきて部屋に戻ってヘラを細工してかき混ぜる道具を作って順番通りに必死に混ぜ合わせた。


少しだけ塩を入れて味を調えたら思った通りの物が出来た。


アイテムボックスから大根を取り出してスティック状に切り分けてマヨと一緒に浄化をかけて試食させてみた。


本当は1、2日置くのだが出来立てを皆に食べさせてみた。

皆食した事が無い味に衝撃を受けたみたいで黙々と食べている。


マリア以下の商人関連の子達とメシウマコンビは


「絶対に売れるよ!」

と、既に勝利を確信している様だった。


他の子達も残る事に決めた様だ。


冒険者三人組にも

「他の領にも出荷する予定なので護衛任務が発生するぞ」

と言ってみた


 残る事に決まった様だ、今回の件で今後の生活に思うところがあったらしい。


猫人、犬人のコンビはいまいち分かって居ない様だったので

「寝る場所と温かい服と旨い飯を提供する、ついでに小遣いも出す」

と、言ったらここに残る事に決まった様だ。


(元手も結構あるのでここに商会を立ち上げて軌道に乗ったら誰かに任せて王都に行こう)


別に焦るような年齢でもない

まだプリプリの15歳だから2、3年王都に行くのが遅くなっても何の問題も無いだろう。


話はまとまったので、支度金として全員に金貨を1枚づつ渡して


「雨が上がったら各自必要な物を買いに行って来るといいよ」

「誘拐されたりしない様に何人かまとまって行動する様に」

とも併せて言っておいた。

(皆美人だし)


猫人、犬人コンビには

「無駄使いしない様に」

と言っておいた。

(全部屋台で何か食って使い切りそうだったので)


マリア、サラ、モーラ、ニーナの商人経験組を部屋に呼んで話し合った。

商会を立ち上げると宣言したが、具体的な手続きと準備の方法がわからなかったからだ。


先ずは商会の建物を借家でも良いので準備して資金がある事を証明するらしい。

(借家の場合は保証金を支払うらしい)


その後にシャハトなら領主に拝謁して商会設立の届を提出して許可を貰う。


書記官が立ち会って拝謁の時に税の扱いやその他の事をその場で決めて領主と契約する流れらしい。

(王領内なら代官と契約するらしい)


なので事前にしっかりやり取りを考えて損をしない様に契約しなければならないらしい。


特に今の領主はケチで馬鹿で有名なので

「この領内で商会を設立するのは少し心配」

だと皆言っていた。


そこの所も腹案があるのでとりあえず建物探しを始めることにした。


マリアとサラの伝手を頼って探してみることにした。


「出来れば全員が住めて倉庫も付いている様な建物だと良いな」

とか話していたら


「最近は領内から撤退する商会が多いのできっと良い物件があると思いますよ」

と、返された。


午後になったら雨が上がったので、マリアとサラと例の女の子を連れて外出した。


歩くのは不自由が無くなったので少し運動させたいと思ったからだ。

(本当は治療も進めたいのだが)


まずは、マリアの父が経営する商会の支店に行って無事を伝えながら話を聞きに行った。


支店長と思われるおじさんが泣いて嬉しがっていた。

早速父親に知らせる手紙を書くそうだ。


で、早速良い物件が見つかった。

領内で小麦を大規模に扱っていた商会が倒産してしまった様だ。

最盛期には国外にまで出荷してかなり儲けていたらしいが今の領主になってからあっと言う間に破産してしまったとの事だ。


結構良い場所にあるかなりデカい建物だが今の領内でこの規模の建物を必要とする商会は無いのでずっと空き家なのだそうだ。


管理している商会の場所を聞いて早速行ってみた。

「シャハトでも一番の優良物件だと思って買い取ったが、とんでもない不良物件だった」

と嘆いていた。


「家賃は月に金貨1枚で良いなら2年分先払いで契約する」

と、強気な金額を提示したらあっさり通った。

(鼻で笑われるかと思ったよ)


保証金は金貨100枚で話がまとまった。


余程困っていたのだろう。

(イシリス様ありがとうございます)


その場で契約書を交わして保証金プラス2年分の家賃を支払った。


案内されて物件に行ってみた。

2階建ての立派な洋館で結構広い。

外壁を抜いたりする大工事以外は中も好きに改修して良い契約なので2階に皆を住まわせる事にした。


1階は事務スペースと、作業スペースを作って、完成品は横の倉庫に移動してそこから出荷する事にした


建物の裏手には立派な厩舎と馬車の駐車場もあった。

思いがけず理想の物件を借りることが出来た。


取りあえず契約が終了するまでの2年間で結果を出す事にしよう。


まだ金貨は300枚以上残っているので家具を準備して中を改装しよう。


可能なら風呂も付けたい。


マリアとサラが

「従業員の部屋は少し贅沢ですが2人部屋で良いですか?」

と聞いてきた。


「個室じゃ無くて良いの?」

と、返したら


「普通、住み込みの奉公人は大部屋で雑魚寝です」

「外に住めるぐらい稼いで部屋を借りるのが奉公人の最初の目標ですから」

と返された。


その足で家具屋に寄って人数分のベットと姿見を12個、事務机を3個、大きめの作業台を2つと在庫があるだけ椅子も持ってくる様に注文した。


「商会長の寝室はみんなと同じ作りなのは良くないので部屋とベットは大きめの方が良いです」

と、二人からアドバイスされた。


なので、店で一番大きなベットを追加で注文した。

俺の部屋も同じフロアに作る予定はしていたので少し改装が必要だ。


後は必要になったらまた来る事にして、運び入れる場所を説明して代金は先払いで支払った。

久しぶりの大商いなのか家具屋の店主は焦っている様だが

「3日でそろえる」

と約束してくれた。

代金は金貨30枚が飛んで行った。


それから雑貨商に行ってマヨネーズ販売用の容器を探しに行ったが良さげな物は置いて居なかった。


大きさと蓋の仕様を説明して探して貰う事にしたが多分難しいと思う。

(錬金術で工夫して作るしかないかも)


大工の所にも寄って建物の改装をお願いしたら明日下見に来ることになった。


ドワーフのおっさんを久々に見た気がした。


市内を少し散策しながら色々と見て回ってから宿に戻った。


途中で楽し気に買い物する集団を何組か見かけた。

猫犬コンビは予想通り屋台で何か食べていた。


夕食で集まった時に皆に商会の場所が決まったので住める状態になったら引っ越す旨を説明したら


明日の朝飯を食べた後に皆で見に行くことになった。


「2人部屋にするので部屋割りを考えておくように」

とも言っておいた。


今はそれぞれ4人部屋で仲良くやっているので特に問題は起こらないだろう。


それから首脳部(マリア、サラ、モーラ、ニーナ)に集まって貰って商会設立の届出書を作って俺がサインした。


商会名はミハエル商会に決まった。


入浴してから部屋に戻って日課の治療を開始した。

声と手のどちらを先にするか聞いたら、首を指さして声を先にして欲しいと訴えてきた。

口の中から順番に気道と食道を精密に探る、声帯以外は恐らく大丈夫な様だ。


声帯が広がってしまっていて元の形が分からなくなっていた。


治癒を施してもこの状態で回復してしまっているので元に戻らないだろう・・


「ちょっと待ってて」

と、声をかけて隣の部屋のマリアとニーナに声帯を見せてもらいに行った


2人は最初何を言われているのか分からなかった様でエッチな要求をされているのかと思ったそうだ。

事情を最初から説明したら首を触らせてくれた。

(心なしか残念そうな表情に見えるが気のせいだろう)


結局部屋にいた4人全員に声帯を見せて貰ってから部屋に戻った。


女の子の所に戻って、声帯をモデリングで変形させる、移植は無しでも大丈夫な様だ。

先ほど見せて貰ったイメージで精密に造形する。

納得がいった所で治癒をかけて状態を固定した。

緊張しながら声を出すように言ってみた、念のため首に手をあてて声帯を探ったままにしてある。


「あ~、あ~」


普通に声が出て結構可愛い声になっていた。

俺は緊張が解けてフニャフニャになった。


ふと見ると女の子が泣いていた、今度は両方の目から涙が流れていた。


そこからが大変だった

声が出ないだけで話す事自体は問題なかったので怒涛のおしゃべりタイムになった。


名前はエリエッタで12歳、小さい時に叔父に引き取られた様で物心つく頃には性玩具にされていた様だ。

逃げようとする度に殴る蹴るの暴力を受けていて骨折や怪我もその時のものだそうだ。

ずっと使う時以外は地下室に監禁されていたが


村が盗賊に襲われた時に叔父は殺されて何か地下室にしまってあるのを盗賊が見つけて助かったと思ったが結局同じ目的で連れて来られたと言っていた。


「ヴィットマンは食べ物の味がするようにしてくれたし、目も見える様にしてくれたし、優しくしてくれたので神様かと思った。」

と感謝された。


「まだ、手や他の治療も残っているので全て治ったら商会で一生懸命に働いてくれると嬉しい」

と言ったら。


「頑張るからずっと一緒にいて下さい」

と、お願いされてしまった。


ジーンと来たが年齢が射程範囲外なので少し困った。


「まだ寝るには早いので皆と話してきたら?」

と勧めたら隣の部屋にパタパタ走って行った。


隣の部屋からはマリアの歓声が聞こえて来た。


その後エリエッタは戻ってこなかったのでマリア達と一緒に寝たのだろう。


娼館に行くにも時間が遅くなってしまったので久々に一人でゆっくり就寝した。



チュンチュン


今日は朝から曇天だった、雨が降らないと良いなと思いつつ朝飯を食いに行った。

皆商会を見に行くのが楽しみだった様で既に集まっていた。


集まっていたのでエリエッタを紹介した。

「エリエッタです12歳です宜しくお願いします」

と、ちゃんと挨拶出来ていた。


皆も嬉しかったようで


「良かったね、よろしくね」

と口々に話しかけていた。


食事が済んだのでみんなそろって商会を見に行った。


みんなで中をあちこち見て回ってあれこれ楽しそうに話していた。


2階も見て回って部屋にはベットが2つと姿見を1つ各部屋に置くことを説明した。


他に必要な物が無いか確認したら、脱いだ洋服をかけて置く所と2階にも水場があると良いと言われた。


1階に小さな調理場があったので隣の部屋を改装して食堂にしようと思ったがそれで良い様だ。

シェレンとサーシャのメシウマコンビが調理担当をすると張り切っていた。


厩舎担当はライラとアリアがやってみたいと手をあげていた。

(二人はいつの間にか仲良しになっていた様だ)


幸いな事にオスが1頭、メスが3頭いるので余裕があれば繁殖にも挑戦したいようだ。

残り4頭は騙馬だった、騙馬の方が力があって扱いが簡単なので人気があるのだそうだ。

去勢していない牡馬は扱いが難しくて牝馬はオスより力が無いので安く買えるのだそうだ。


その他にも農家の娘が多いので機織りとか裁縫とかができる子が結構いる様だ。

商会が大きくなったら色々と出来そうである。


だが、当面はマヨネーズを混ぜる重労働について貰う事になりそうだ。


それと、皆控えめに浴場があったら嬉しいと言っていた。

(超贅沢品だから遠慮する気持ちはわかる)


風呂については技術的に可能なら是非設置したいと思っていたので大工が来たら聞いてみる事にしよう。


その後はそれぞれ仲良しコンビに分かれて部屋をどこにするかとかを楽し気に話し合っていた。


しばらく待っていたが中々やって来ないので、ここに居ても仕方がないので自由行動にした。


シェレンとサーシャは調理場を見に行って、使い勝手や水場とかを確認する様だ。


ライラとアリアは厩舎を見に行った。


その他の子は必要になりそうな私物を買いに出かけて行った。

(完全に住む気になったのだろう)


首脳部の4人とエリエッタは俺と一緒に大工の親方を待つ様だ。


しばらくしたら親方がやって来た。

名前はダワフーで70年程前にこの建物を設計して作ったのは自分だと言っていた。


構造を支える太い柱と外壁は触れ無いが部屋を区切っている壁はほとんどの場所で取り払っても問題が無いと言われた。


水周りは2階に水を上げる方法がないので無駄だと言われた。


確かに上水道はあるが蓋をした用水路って感じなので水圧はかけられ無い。


水を2階まで上げる手段があるなら水場とトイレ自体を作る事は可能らしい。


仕方がないので2階は首脳部の要望で俺が使う寝室の拡張と各部屋に作り付けのテーブルとハンガーラックを付けてもらう事にした。


1階はキッチンの水回りの修繕と一部の壁の撤去。

キッチンの隣で食堂にする部屋は壁を幾つか取り払って作業スペースと兼用にする事にした。

作業台もそのままテーブル兼用にする様だ。


事務所はそんなに大きく無くても良いかと思っていたが。

首脳部からはダメ出しを食った。

元々事務所だった部屋をさらに拡張して打ち合わせが出来るスペースを作った。


商会長室は応接セットを置いて重要な商談とかに使える部屋にした。


肝心の風呂については作るのは簡単だがどうやってお湯を沸かすのか確認された、それによって場所が変わるらしい。


普通は奴隷に井戸の近くの釜で湯を沸かさせて運ばせるのだそうだ。

(かなりの重労働になるので犯罪奴隷の仕事らしい)


うちには奴隷はいないので少し考えた。


外壁に穴を開ける程度なら構造上問題はないとのことなので

水回りがすでにあって上水道が取り込んであるキッチンの並びに風呂を作る事にした。

これなら水を運んだりせず下水道の改修も最小限で済む。


お湯は湯沸かし器を自作する事にした。

湯船を外壁に沿って設置して穴を二つ開けて配管を通して水の通り道を確保

そのまま外に延ばしてU字型に繋いで水を循環させる

露出した部分を火で炙れば沸いた水が配管から出て行って冷たい水が配管に入って来る仕組みだ。


簡単に図を書いて説明したら親方でも温めた水が循環する事は知らない様だ。


「それならわざわざ外壁に穴を開けないで室内で魔道具で炙ってやればいいのでは」

と言われた。


火を使う前提だったので外にしたが魔道具なら煙は出ないので室内でも良いのだ。


スペースの都合で大浴場って訳には行かないが3人ぐらいで入れる様に作る事になった。

湯船には上下に二つ穴を開けて配管を通してもらう事にして魔道具は自作する事にした。

親方も湯沸かし器に興味深々で早く見てみたい様だ。


食堂スペースを少し変更して話しはまとまった。


それとトイレも増やしてもらうのを伝えた。

(延々と待つのは切ないしね)



作業のほとんどは内壁を壊すだけなので材料費と合わせて金貨20枚で話しがまとまった。


湯沸かし器が上手く行ったら売っても良いか聞かれたが別途相談する事にした。


2階の作業を優先して、まずは引っ越しを優先する事にした。


家具も明日には届くはずなのでなるべく急いでもらう様にお願いした。

(可能なら宿泊を延長したくない)


残りの作業はそのあとで仕上げてもらう様に計画して親方は今から戻って材料を発注するそうだ。


アイテムボックスに大量にある板を見て貰って使えるか聞いたら

作り付けの家具に使えるのでこれがあるなら2階の作業は今日からでも始められると言われた。


親方は残りの必要資材を発注しに帰って行った。


2階の作業は材料の到着を待つ必要が無くなったので明日から改装と家具作りを並行してやる事になった。


これで工期が2、3日早まった。

板は2階の廊下にあるだけ出して積んでおいた。


話しは終わったので解散して、俺は謁見の申し込みに領主の城に向かった。


城には当然門番が居たので

「商会を設立したいので領主様に謁見をお願いしたいので取り次いで頂きたい。」

と、話してみたら露骨に袖の下を要求された。

(大丈夫かこの城?金を渡したらホイホイ入れそうである)


ちょっとイラっとしたので大銅貨を1枚渡した。


門番が去って行ってしばらく待っていたら


「領主様は忙しいので3日後に出直せ。」

と言われて追い払われた。


出来る事をしながら待つとしよう。


まずは魔道具の作成に挑戦してみよう

ドルジに大体の方法は教えてもらっているのでやってみる事にした。


使う魔法の魔法陣を描く

作れない時は魔法使いか錬金術師に売ってもらう。


その魔法陣を必要とする場所に転写して刻み込む

手で掘り込んでも良いが錬金術で刻むのが一般的らしい。


刻む材質によって効率が変わるので魔法の通りが良い材料ほど効率が良くなるらしい。


金属ならミスリル、皮ならドラゴンが最高だがほとんど入手できないのでミスリルを鉄に少し混ぜて使うらしい

(俺の兜がそうだ、体に触れていれば打撃無効の付与が働く)


ちなみに皮はワイバーンが実質最高級品だ。

ドラゴンを狩った奴は200年以上現れていない撃退しただけで英雄扱いだ。


とりあえず火が出る魔法陣を作ってみる事にする。


先ずは火魔法を覚える。

物質が酸化するイメージをする、弾丸を作る時の金属の粒を酸素と融合させてみた。

1分ぐらい色々イメージを変えながら念じていたら炎を出せた。


火魔法にファイヤが生えていた。


更に頭の中で発動を順序立てて考えながら魔法を発動させたら図形が組み合わさって魔法陣が見えた。

折角作った魔法陣なので盗賊の剣を取り出して分離融合してモデリングで薄い鉄の板を作って、魔方陣を刻んでみた。


鉄板を手に持って魔力を流したら普通に魔法が発動した。


魔法陣の大きさで火が出るので指先に灯すよりは魔力を食う、魔法が流れる抵抗は媒体無しとあまり変わらない様だ。


恐らくミスリルを混ぜると流れが良くなって効率が上がるのだろう。


魔法使いの杖とか指輪はそこから魔法を外部に効率よく流すために身につけているのが良く分かった。


料理にも使えるかと思ってシェレンに聞いてみたが火力の調整が出来ないので使いどころが難しいみたいだ


取りあえず風呂に使ってみることにしたが、魔石から魔力を取り出す方法がわからなかった・・


明かりの魔道具を恐る恐る分解してみたら魔石をセットする所にもう一つ魔方陣が組み込んであったのを発見した。

複写して炎の魔方陣と組合わせたら魔石から魔力が流れるになった。


ゴブの魔石だと2分ぐらいしか持たなかったが抵抗が小さければもう少し長持ちするようになるだろう。

とりあえず魔石を石炭みたいにザクザク突っ込める様にして湯沸かし器を作った

配管を繋げれば風呂を沸かすことが出来ると思うがとりあえずここまでにしておいた。


次に井戸の様子を見に行ってみた。

予想通り、ずっと使っていなかったので中にゴミとかが入り込んで、水も腐っていそうだ。


つるべは残っていたので少し寒いがパンイチになって井戸の底に降りて底の砂やゴミを桶に入れて外に出した、とどめに底で浄化を使って中を綺麗にしてから這い上がって何度か水を汲み上げて水を入れ替えた。

明日には綺麗な水になっているだろう。


やってみて分かったが何度も汲み上げるのは結構な重労働だ10回も上げると手がプルプルして来る。


これは異世界物の定番ガチャポンプを作ろう。


ポンプは存在しないがパイプは売っている、上水道を引き込んだり下水を流したりする為だ。


材料を準備しなければならないが盗賊の剣をいちいち溶かすのも面倒なので、パイプを買いに行くついでにインゴットを買った。


パイプを井戸の底から少し離した長さで固定する。


構造は分かっているので部品を錬金術を駆使して作成する。

固定にはボルトとナットを作った、弁は革鎧を細工して作った無論キツく浄化をかけた。


設置が完了したが水を汲んでおくのを忘れた。

そう言えば盗賊のアジトから出発する前に馬用に汲んでそのままになっていたので一つ取り出してポンプに水を流し込んでギッコンギッコンしてみた。


勢いよく水が出たので、つるべに付いていた桶に次回の為に汲んでおく。


簡単に完成してしまった。

(イシリス様ありがとうございます。)


一休みしてから馬屋に出かけて寝わらと飼馬を注文しておいた、大豆と牧草を与えるのが普通らしい。

大銀貨2枚分を渡して商会に運んでもらう様に手配した。


商会に戻ったら首脳部+エリエッタがまだいたので、鍵を閉めて一緒に宿に戻った。


皆んなすでに戻っていたみたいで俺たちが帰って来るのを待っていた様だ。


皆んなで食事をしながらワイワイ話していた

夢と希望に溢れていて

盗賊に拐われて絶望を味わったが立ち直って来ているようだ。


明日は朝から皆んなで商会の掃除をする事にして解散した、皆んな風呂の良さを味わってしまったので入浴に行く様だ。


無論俺も入りに行った。


風呂からあがったらエリエッタが待っていたので全力で治療した。


マナポーションも飲んで両手と全身の傷跡を全て治した。

ほとんど魔力が無くなってちょっと落ちた。

今日はエリエッタと一緒に就寝した。


工事は順調に進んでいる。


3日たったので領主の所に出かけた。


かなり待たされてから謁見室に通された。

(圧迫面接かよ?)


膝を付いて待っていると。

いかにも小狡そうなおっさんが仰々しく現れた。


顔を上げて挨拶をしてからお付きの方に届けを渡した。


領主は広げてチラッと見ただけで税率の話しをし始めた。

(内容なんて読んでいないのだろう、金をむしり取る事しか考えていない様だ)


この領主は4割が好きそうなので

(半分以上残してやってるのだからありがたく思え、とか考えているのだろう。)


「利益の4割をお支払いいたします、つきましては外壁の外にある土地の開発権を当商会にいただきたく存じます。」

と、お願いしてみた。


魔物が溢れていて開発なんか出来ないと思っているので「良きに計らえ」と許してくれた。


「外の土地が開発できたら商会は外に移すので、従業員の人頭税は取らないでいただきたい」


「利益の4割は必ずお支払いするので、開発した土地の徴発はしないとお約束願いたい。」

とにかく新しい商会が4割払うのを認めたので他はどうでも良い様で全ての条件を飲んでくれた。


書記官が公文書を作って俺がサインして領主も印を押して契約が発効した。


(糞領主め思い知らせてやる!!)

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