概要
今夜、九時に、月見草が咲く丘で待ってて
子どものころ、毎年の夏を父の田舎で過ごした。近所の子どもたちやいとこに混じって、日が暮れるまで遊んだあの町。その中に、勇助がいた。
中学一年の夏の終わり、勇助は言った。
「見せたいものがあるから、今夜、九時に、月見草が咲く丘で待ってて」
——けれど、その夜、彼は来なかった。
それから十年。祖母の訃報で、私は久しぶりにあの町へ帰る。通夜の夜、何気ない親戚の一言が、あの夏の意味を、まるごと変えてしまうまでは、なにも知らないままだった。
中学一年の夏の終わり、勇助は言った。
「見せたいものがあるから、今夜、九時に、月見草が咲く丘で待ってて」
——けれど、その夜、彼は来なかった。
それから十年。祖母の訃報で、私は久しぶりにあの町へ帰る。通夜の夜、何気ない親戚の一言が、あの夏の意味を、まるごと変えてしまうまでは、なにも知らないままだった。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!調べるはNG。爽やかな読了感のある、すれ違い恋物語。
月見草をご存じでしょうか。
無粋にも知らないから即調べるをやらかし、オチを予感してしまったわけですが。ご存じない方はあえて調べず、読み進めることをお勧めします。
本作のキー、は上に述べたように月見草です。
主人公の雪絵さんは祖母の家を訪ねるため、夏休みには田舎町で過ごしていました。このレビューをお読みの方々にも、そういう方はいらっしゃるでしょう。
雪絵さんはその行ったり来たりを、中学1年生までやっていた。そしてそこで勇助くんと出会いーー十年前の、最後の年。雪絵さんは勇助くんに呼び出されて、月見草の咲く丘で待っていた。けれども勇助くんは姿を現さず、それきりに。
いったいどうしたのだろう…続きを読む