概要
有能になれば、楽になれると思っていた。
手取り19万円。食品卸会社で経理補助をする29歳の篠宮直人は、頼まれた仕事を断れず、給料日前の口座残高ばかり気にして暮らしていた。
ある日、スマートフォンに現れた【LIFE STATUS】。
そこでは現実の金と引き換えに、集中力、体力、説明力、営業力――人生に必要な能力を購入できた。
能力を買えば仕事は速くなる。評価される。副業の依頼が増え、やがて独立も見えてくる。
だが、空いた時間には別の仕事が入り、有能になるほど周囲は彼を必要とする。直人自身もまた、「役に立つ自分」でなければ愛されないという恐怖から、課金をやめられなくなっていく。
能力は買える。
けれど、信用も、他人の同意も、失敗の責任も買えない。
生活費、カード請求、借金、給与日。
数字で人生を立て直そうとした男が、や
ある日、スマートフォンに現れた【LIFE STATUS】。
そこでは現実の金と引き換えに、集中力、体力、説明力、営業力――人生に必要な能力を購入できた。
能力を買えば仕事は速くなる。評価される。副業の依頼が増え、やがて独立も見えてくる。
だが、空いた時間には別の仕事が入り、有能になるほど周囲は彼を必要とする。直人自身もまた、「役に立つ自分」でなければ愛されないという恐怖から、課金をやめられなくなっていく。
能力は買える。
けれど、信用も、他人の同意も、失敗の責任も買えない。
生活費、カード請求、借金、給与日。
数字で人生を立て直そうとした男が、や
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