概要
返事をしてはいけない部屋で、私は彼女の代わりに「はい」と答えた。
学生寮のある月代女学院に転入した青井さなは、二年生の瀬尾千里と二〇七号室で暮らし始める。寮には、消灯後に廊下から名前を呼ばれても、決して返事をしてはならないという決まりがあった。返事をした者は、声や好み、口癖、記憶など、その人らしさを少しずつ失っていくという。
さなも夜の廊下で名を呼ばれるが、千里の声に導かれ、返事をせずに済む。千里は、変わってしまった寮生たちの以前の姿をノートに記録していた。前年、千里自身も怪異に呼ばれ、同室者の藤崎玲奈に救われていた。しかしその代償として、玲奈は千里との思い出だけを少しずつ失い、「千里」と呼ばなくなっていた。
千里を失いたくないさなも、千里の癖や声を記録し始める。二人は互いの名前を呼ぶことに慎重になりながらも、次第に親密になっていく。
ある夜、怪異は
さなも夜の廊下で名を呼ばれるが、千里の声に導かれ、返事をせずに済む。千里は、変わってしまった寮生たちの以前の姿をノートに記録していた。前年、千里自身も怪異に呼ばれ、同室者の藤崎玲奈に救われていた。しかしその代償として、玲奈は千里との思い出だけを少しずつ失い、「千里」と呼ばなくなっていた。
千里を失いたくないさなも、千里の癖や声を記録し始める。二人は互いの名前を呼ぶことに慎重になりながらも、次第に親密になっていく。
ある夜、怪異は
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