第十話 木偶
船の中へ運び込まれてすぐ、私はルイに騙されたのだと気づいた。
麻袋のように肩へ担がれたまま階段を下り、薄暗い船倉へ放り込まれた。両手首には太い縄を巻かれ、周囲には同じように手を縛られた人たちが座り込んでいる。
船倉は、城の訓練場がそのまま収まりそうなほど広かった。
奥の壁際には、木箱や樽、麻袋が隙間なく積まれている。私が担がれて入ってきた大きな両開きの扉には太い閂が嵌められ、固く閉ざされていた。
天井近くには、船倉を囲むように回廊が設けられている。床からの高さは人の背丈を優に超え、両脇には回廊へ続く階段があった。しかし、階段の手前には柵が置かれ、太い鎖で塞がれている。黒い立ち襟のジャケットを着た男たちが拳銃を手にして、私たちが近づかないよう見張っていた。
回廊には、船員だけでなく商人らしき者も大勢いる。時折、小綺麗な身なりの夫婦や、着飾った女性の姿まで見えた。
その中に、ルイもいた。
私と目が合うと、悪びれる様子もなく片手を上げる。
「どういうことよ!」
回廊へ向かって叫んだが、周囲の話し声や荷物を運ぶ音にかき消され、届いた様子はない。
私はもう一度声を張ろうとした。しかし、船体が大きく傾き、近くの木箱へ肩からぶつかった。
直後、腹の底へ響くような音が鳴った。
何かが軋み、頭上で大勢の足音が行き交う。やがて船倉全体がゆっくりと動き始めた。
船が港を離れたのだ。
私は木箱へ背中を預け、その場へ座り込んだ。
階段は塞がれ、扉も開かない。たとえ縄を解けたとしても、ここから逃げ出すことはできそうになかった。
それからどれほど経ったのだろう。
窓のない船倉では、外が明るいのか暗いのかも分からない。船の揺れに耐えながら座っていると、見張りの一人が階段の鎖を外した。
大きな籠を抱えた男たちが、回廊から次々と下りてくる。最後の一人が船倉へ入ると、見張りはすぐに鎖を張り直した。
男たちは中央まで籠を運び、中に入っていたパンを配り始めた。
そのうちの一人が声を張り上げた。
「これより食事のパンを配る! 一人一つだ! 食事は一日一回、夕刻に配る!」
周囲にはあっという間に長い列ができた。受け取るのはパン一つだけなので、列は滞ることなく進み、ほどなく私の番が回ってきた。
渡されたパンを手にしたまま、私はしばらく配った男の背中を見送った。
表面は乾燥して白くなり、石のように硬い。大きさは、私の握り拳より二回りほど大きかった。
元いた場所へ戻り、背もたれにしていた木箱をパンで軽く叩くと、太鼓のような音が鳴った。両手に力を込めてちぎろうとしてみたが、表面に傷すらつかない。
こんなものを、どうやって食べるのだろう。
周囲を見渡すと、ほかの者たちも困った顔でパンを眺めていた。それでも最後には諦めたように口を開き、硬い表面へ齧りついている。
私も恐る恐る歯を立てた。
力を込めると、表面がばりばりと音を立てて割れた。砕けた欠片が歯茎に刺さりそうになる。中身は水分が抜けてぱさついていたが、噛んでいるうちに小麦の香りが鼻へ抜けた。
見た目ほど悪くない。むしろ、思っていたよりもおいしかった。
顔を上げると、回廊ではルイもパンを食べていた。彼のものは手で簡単にちぎれるほど柔らかいらしく、どう見ても私が渡されたものとは別物だった。
船を降りたら、何かおいしいものをご馳走させてやろう。
もう一口齧ったところで、向かい側に座っている少女が目に留まった。
彼女の手にはパンがない。
階段の方を見ると、食事を運んできた男たちは、すでに回廊へ戻り始めていた。
私は立ち上がり、少女の隣へ腰を下ろした。
「こんにちは。パンは食べたの?」
少女は目を閉じたまま、私の声がした方へ顔を向けた。それから、ゆっくりと瞼を開く。
「私、目が見えなくて……うまく列に並べなかったので、諦めてしまいました」
開いた瞳は、私の肩越しへ向けられていた。
「よかったら、これを食べる? 齧りかけなのだけど」
少女の手を取り、残っていたパンを握らせる。細い指が表面をなぞり、形を確かめるように動いた。
「ありがとうございます……でも、あなたの分なのに」
「いいのよ。船に乗る前にごはんを食べたから、まだお腹は減っていないわ」
少女はしばらく黙っていたが、やがてパンを顔の前まで持ち上げた。
「ありがとうございます」
もう一度礼を言い、パンへ齧りつく。しかし、硬い表面に阻まれ、歯が滑ってしまった。
「硬いでしょう?」
「硬いですね」
少女はパンを持ち直し、もう一度歯を当てた。今度は顎に力を込めたらしく、表面が小さな音を立てて割れた。
「意外とおいしいですね」
「そうなのよ。おかしいでしょう?」
少女は頬を膨らませ、ばりばりと音を立てながらパンを噛み砕いた。
彼女も奴隷なのだろう。私と同じように、両手首を前で縛られていた。しなやかな黒髪は床へ届きそうなほど長く、痩せた肩は薄い布越しでも骨の形が分かる。着ているブラウスはボタンがいくつも欠け、腰巻きのようなスカートは裾がほつれていた。
食べている姿を眺めていると、少女が不思議そうに首を傾げた。
「私の顔に、何かついていますか?」
「ごめんなさい。あまりにおいしそうに食べるものだから、つい見てしまったの」
「久しぶりのパンだったので、嬉しくて」
少女は照れくさそうに膝を抱えた。ただでさえ小さな体が、さらに小さく見えた。
「先ほど、船に乗る前にごはんを食べたと言っていましたけど、あなたのご主人は随分お優しいのですね」
「優しくないわよ。私、騙されたの!」
「そうなんですか?」
「一緒に船へ乗ると思っていたのに、気づいたら奴隷としてここに押し込まれていたのよ。今だって、私に見せびらかすように柔らかいパンを食べているんだから!」
「ふふ。なんだか楽しそうですね」
そう言われて回廊へ顔を向けると、ルイはいつの間にか反対側へ移動していた。パンを食べ終えたらしく、手すりに肘を置いてこちらを眺めている。
私と目が合うと、また手を振った。
「そうね。楽しいわ」
城を出てからの出来事を思い返し、私は笑った。
***
船に乗ってから、十三回目の食事を終えた。
初めは奴隷として何をされるのかと身構えていたが、見張りから理由もなく殴られるようなことはなかった。ただし、決して過ごしやすい環境ではない。
食事は一日に一回。ほとんどの日は硬いパンが一つだけで、四日に一度ほど、野菜の切れ端が浮いた薄いスープが添えられた。水は決まった量しか配られず、それで足りなければ見張りに頼まなければならない。頼んでも、すぐにもらえるとは限らなかった。
体を洗う場所はなく、狭い船倉には汗と汚物の臭いが染みついている。夜になると床へ横になるしかなかったが、船の揺れと周囲の物音で何度も目を覚ました。
日が経つにつれて、船倉の中には小さな集まりがいくつもできていった。荷物として運ばれていても、ここにいるのは人間だ。一人で過ごすより、互いに助け合った方が生き延びやすいのだろう。
私も、最初にパンを渡した少女と一緒にいることが増えていた。一緒に食事をして、お手洗いへ付き添い、あとは話をするくらいだったが、船倉で過ごす時間は少しだけ短く感じられた。
「ヒラクシ・アザミです」
少女は、そう名乗った。
アザミはトロワの言葉を流暢に話した。八歳の頃、イラソルの辺境で覚えたらしい。ただ、それ以前や以後のことを尋ねても、いろいろな場所で暮らしてきたと穏やかに答えるだけだった。
アザミは手先が器用だった。
積荷の間に落ちていた薄い鉄片を拾い、壊れた木箱から外れた補強用の角材を少しずつ削っている。掌に収まるほどの木片を足で押さえ、両手首を縛られたまま指先だけで鉄片を動かす姿は危なっかしかったが、その手つきに迷いはなかった。
削っているのは、人の姿をした木像だった。穏やかに目を閉じ、胸の前で両手を合わせている。掌に収まるほど小さいのに、指先や衣の襞まで細かく彫られていた。
アザミが長い髪を肩の後ろへ払う姿を見て、ふとカナを思い出した。カナなら、これほど伸びる前に切った方がよいと、櫛を片手に言い出しそうだ。
今頃は、別の仕事を任されているのだろうか。
「何か考え事ですか?」
アザミが、目を閉じたまま私の方へ顔を向けた。見えていないはずなのに、ときどき心の中まで見透かされているように感じる。
「何でもないわ。それにしても、上手に作るものね」
「そうですか? 私は見えないので、正直よく分からないんです」
「見えていないとは思えないわ。私は目が見えるけど、そんなふうには作れないもの」
アザミは照れくさそうに俯き、「ありがとうございます」と小さな声で答えた。
「これは、誰なの?」
「ホトケ様です」
「ホトケ様ってなに?」
「私の故郷の神様のようなものです」
「神様なのに人の形をしているのね」
船が緩やかに傾き、アザミの膝から木屑が滑り落ちた。彼女は木像を両足で挟み直し、再び鉄片を動かす。
「トロワの神様は鳥ですよね」
「太陽の神様なのよ。ホトケ様は何の神様なの?」
「何の神様なんだろう。すみません。当たり前にあったものなので、考えたこともなかったです」
アザミは木像の顔を指先でなぞり、再び鉄片を動かし始めた。
「誰かに作り方を教わったの?」
「いいえ。小さい頃に暮らしていた部屋に、たくさん置かれていたんです」
「神様の像がたくさんあるなんて、教会か何かだったのかしら?」
「分かりません。でも、床にも棚にもたくさんありました。小さいものは、おもちゃにしてよく遊びました」
「罰当たりな子どもね」
「よく叱られました」
アザミがわずかに笑った。
「でも、目が見えないのに作れるものなの?」
「何度も触っていたので、形も重さも指先で覚えているんです」
アザミは木像の鼻先を指で確かめた。
「これは少し曲がっていませんか?」
「ほんの少しだけ、左を向いているわ」
「やっぱり」
鉄片を当て直し、鼻の脇を薄く削る。もう一度指でなぞると、今度は満足したように頷いた。
「直ったわ」
「本当ですか?」
「ええ。私が保証するわ」
「それなら安心です」
形はまるで違うはずなのに、アザミの作る木像には、リリィの初期の作品とどこか似た雰囲気があった。
これまでに作った二体の木像は、同じ船倉にいる女性たちへ譲っていた。アザミ自身は、完成したものにあまり執着がないらしい。誰かに欲しいと言われれば、少し嬉しそうに差し出していた。
「今度の像は、誰にあげるの?」
「まだ決めていません」
「それなら、私にちょうだい」
「リリィさんにですか?」
「私では駄目なの?」
「いえ。それなら、もっと丁寧に作らなくちゃ」
「十分美しいわ」
アザミは手を止め、私のいる方へ顔を向けた。
「では、完成したら差し上げます」
「約束よ」
「はい。約束です」
アザミは再び木像へ鉄片を当てた。私はしばらくその手元を眺めていたが、喉の渇きを覚えて立ち上がった。
「水をもらいに行ってくるわ」
「私の分もお願いしていいですか? 喉が渇いてしまって」
「もちろんよ。少し待っていてね」
私は立ち上がり、階段の前にいる見張りの方へ歩き出した。
水樽は、階段脇の柵で仕切られた場所に置かれている。何度も頼んでいるため、こちらの用件を察したのだろう。見張りは面倒そうに腰を上げ、柵に掛けられた錠へ鍵を差し込んだ。
鍵が回るのを待ちながら、アザミを残してきた方へ目を向ける。積み上げられた木箱に遮られ、姿までは見えなかった。
船倉の奥から、男の怒鳴り声が響いた。
それまで交わされていた話し声が途切れ、何人もの顔が一斉にそちらを向く。見張りも鍵から手を離し、腰の拳銃を握った。
船に乗ってから十三日。小さな口論なら何度も見てきた。しかし、見張りが銃に手をかけたのは初めてだった。
何が起きているのかは見えない。ただ、声が聞こえたのはアザミを残してきた方角だった。
見張りは拳銃を握り、騒ぎの方へ一歩踏み出した。そこで頭上の回廊へ顔を向ける。手すり際にいた別の見張りが、こちらを見たままゆっくりと首を横に振った。
見張りは足を止め、その場から騒ぎの行方を窺った。
私は急いで引き返した。船の揺れに足を取られ、木箱へ何度も肩をぶつける。積荷の間を抜けて奥へ回り込むと、大柄な男がアザミの前にしゃがみ込んでいた。
破れた上着から太い腕が覗き、両手首には鎖のついた鉄の腕輪が嵌められている。
大男は鎖で繋がれた両手でアザミの二の腕を掴み、木像から引き剥がそうとしていた。アザミは木像を胸元へ抱え込み、奪われまいと背中を丸めている。
「これは、リリィさんに差し上げるものです」
「俺がもらう」
「同じものを作りますから、手を離してください」
「これがいい」
大男がアザミの腕を掴んだまま立ち上がった。細い体が床から持ち上がり、爪先が宙に浮く。
「その手を離しなさい!」
思わず声を張り上げた。
男がこちらを振り返る。
怒っているようには見えなかった。ただ、私がなぜ邪魔をするのか、本当に分からないという顔をしている。
「そんなに欲しいなら、もう一つ作ってもらえばいいでしょう。アザミを離しなさい」
「これがいい」
大男がもう一度、木像を引っ張った。
アザミの手から木像が抜け落ち、床を転がっていく。大男が手を伸ばすより早く、私は駆け寄ってそれを拾い上げた。
「返せ」
大男の濁った瞳が、私の手にある木像へ向けられた。
「分かったわ。もうあげる。これでお終い。もういいでしょう?」
木像を差し出すと、大男は鎖で繋がれた両手で受け取り、無造作に上着の内側へ押し込んだ。
私は大男から目を離し、床に座り込んでいるアザミへ手を伸ばした。
大男はその手を遮るように身を屈め、アザミの上着を掴んだ。鎖を鳴らしながら細い体を持ち上げ、そのまま積み上げられた木箱へ投げつける。
鈍い音が鳴り、アザミの体が床へ崩れ落ちた。
「アザミ!」
駆け寄ろうとした私の前へ、大男が回り込んだ。
「なんか、気分が悪い」
「何をしているのよ! 木像ならあげたでしょう?」
「お前のこと、殺したくなってきた」
濁った瞳が、ゆっくりと私の頭から足元までを往復した。
息を吸おうとしても、喉の奥でつかえた。無意識に引いた右足が、床板を擦る。
視界の端には、木箱のそばで倒れたままのアザミがいる。
私は引いた足を元へ戻し、大男へ向き直った。
「ちょっと待って。話し合いましょう?」
「もう話した」
男が鎖に繋がれた両手を持ち上げ、右の拳を固めた。
ああ、駄目だった。
ごめんなさい、お父様、お母様。私、ここで死ぬかもしれません――
乾いた銃声が船倉に響いた。
その場にいた全員が、音のした方を振り向く。視界の端で、ルイが青ざめた顔をしているのが見えた。
「そこまで。そこまで」
回廊の手すりを乗り越え、一人の男が飛び降りた。
男は両足から着地したかと思うと、そのまま肩から床へ倒れ込み、外套の裾を巻き込みながら二度、三度と転がっていった。最後は積み上げられた麻袋へ背中から突っ込み、その上に仰向けになる。
船倉にいた全員が、呆然と男を見つめた。
男は何事もなかったように上半身を起こし、ぼさぼさの髪を掻いた。片手に握られた拳銃の銃口からは、細い煙が上がっている。
男はふらつきながら立ち上がると、こちらへ歩いてきた。
身につけているものは、元は上等だったのかもしれない。しかし、どれも薄汚れ、あちこちが破れていた。シャツは胸元までボタンが外れ、裾も片方だけズボンから飛び出している。この暑さの中で厚手の立ち襟の外套を羽織り、大きすぎるズボンをベルトで無理やり絞っていた。
男は私たちの近くまで来ると足を止め、ぼさぼさの髪を揺らしながら口を開いた。
「揉め事はいけないなあ。特に、この船での揉め事はよくない」
いつから体を洗っていないのだろう。近づかれただけで、汗と酒が混じった強烈な臭いが鼻を突いた。
私は堪えきれず、顔を背けた。
それを見た男は目を細め、私の顔を覗き込むように近づけた。焦点の定まらない瞳が、鼻先に迫る。
「揉め事はよくない」
男は小声で繰り返すと、急に顔を離し、両腕を大きく広げた。
「揉め事はいけません!」
そう叫び、ルイが口上を披露したときのように、その場でくるくると回り始める。
「そこで私、ガリオン号の倉庫番! ディッキーこと、エブリ・ディックの出番でございます!」
男は勢いよく私たちへ向き直ると、今度は船倉にいる全員へ語りかけた。
「私、十数年前までは海賊をしておりました! しかし、時代は変わり、海賊では食べていけなくなったのでございます! 各国の軍による取り締まりは年々厳しくなり、私は途方に暮れました!」
大男は先ほどまでの勢いを失い、怪訝そうな顔でディッキーを見ていた。話がどこへ向かっているのか分からないのは、私も同じだった。
「そんな私が流れ着いたのが、この商船ガリオン号でございます! 現在は倉庫番として、積荷と皆様の安全を見守る日々を送っております!」
男は胸へ手を当て、大げさに頭を下げた。
「しかし、船の上では揉め事がつきものです。どうしても起こってしまう。そこで私は考えました。どうすれば、この世から揉め事をなくせるのか!」
声に合わせるように両腕が広がり、外套の裾が翻る。
「そして思い出したのです。海賊たちの掟を! 揉め事は、ゲームで解決すること!」
男が私を見た。
笑っているはずなのに、その瞳には少しも光がなかった。
「この揉め事は、倉庫番のディッキーが仲介いたしましょう!」
いつの間にか、上の回廊には大勢の見物人が集まっていた。商人たちが手すりから身を乗り出し、何かが始まるのを期待するように騒いでいる。
「さて、ゲームは何にいたしましょうか。あいにく私、手元にトランプなどは持ち合わせておりません」
男は顎へ手を当て、腕を組んだ。しばらく大げさに悩んだあと、突然目を見開き、人差し指を立てる。
「私、ちょうどリボルバーの拳銃を二丁持ち合わせておりました」
男が外套の内側へ両手を差し入れ、二丁の拳銃を取り出した。
船倉にざわめきが広がる。回廊から身を乗り出していた商人たちまで口を閉ざし、その手元へ視線を集めた。
男は近くにあった木箱を中央まで引きずると、二丁の拳銃を一丁ずつ、その上へ並べた。
硬い金属音が、静まり返った船倉に二度響いた。
男は拳銃を挟んで私たちを見比べ、満面の笑みを浮かべた。
「ゲームは決まりました!」
大きく両腕を広げる。
「ルーレットにいたしましょう」
籠鳥雲を恋う カサブタロウ @kasabutaroh
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。籠鳥雲を恋うの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます