概要
同じ男に婚約破棄された七人、結託しました。議題は「八人目を出さない」
「ヴェンデル様のお言葉を、そのまま申し上げます。――『君では家格が釣り合わなかった』と」
子爵令嬢マレーネ、十八歳。婚約披露の三日前に、侯爵令息から破棄された。
しかも本人は来ない。仲人の口上ひとつである。
この国の縁組は、披露と登記で初めて公になる。それまでは書面一枚残らない私的な仮婚約――
破棄の履歴は、どこにも残らない。
おまけに翌日には「マレーネ嬢の作法に難があった」という噂が、社交界を先回りしている。
騒げば「金惜しさに縁談を騒ぎ立てる家」の烙印。妹の縁談が潰れる。
両家とも、恥として伏せるしかない――そういう仕組みなのだ。
烙印に耐えて一か月。差出人のない招待状が届く。
『同じ傷をお持ちの方へ――お茶会のご案内』
指定の屋敷で待っていたのは、初対面のはずなのに、鏡のような顔
子爵令嬢マレーネ、十八歳。婚約披露の三日前に、侯爵令息から破棄された。
しかも本人は来ない。仲人の口上ひとつである。
この国の縁組は、披露と登記で初めて公になる。それまでは書面一枚残らない私的な仮婚約――
破棄の履歴は、どこにも残らない。
おまけに翌日には「マレーネ嬢の作法に難があった」という噂が、社交界を先回りしている。
騒げば「金惜しさに縁談を騒ぎ立てる家」の烙印。妹の縁談が潰れる。
両家とも、恥として伏せるしかない――そういう仕組みなのだ。
烙印に耐えて一か月。差出人のない招待状が届く。
『同じ傷をお持ちの方へ――お茶会のご案内』
指定の屋敷で待っていたのは、初対面のはずなのに、鏡のような顔
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