忘れ物が並ぶ長机と、ホワイトボードに書かれたひとつの問いから、物語の中心が動き始めます。何気ない言葉が、読み進めるほど別の意味を帯びていく感覚があり、記憶することの確かさを問いかけてくる作品です。大切な人からの言葉を思い出そうとする場面では、言葉そのものの置かれ方が印象に残りました。説明しすぎないからこそ、言葉になりきらない感情の重さがにじんで見えます。言葉の余白や言い直しの中に、簡単には整理できない感情を読み取りたい人におすすめです。
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