概要
「今年はね、何となく」
ゾンビ災害から十数年。山間の避難共同体では、感染すれば七十二時間で発症することだけがわかっている。治療法はなく、感染者は軍に引き渡す決まりだが、多くは家族や恋人に隠される。
非日常は、いつのまにか日常になっていた。竹係も、見張り番も、もう何年も同じ顔ぶれで続いている。
竹を伐りに出た初日、幼なじみの澪が、少しだけ様子を変えた。
「流し素麺やろう」
毎年恒例の行事を、今年はやけに急いで始めたがる澪。竹を割り、節を抜き、水を流す。三日間かけて、二人で夏の準備をする。
いつも通りの夏のはずだった。
静かな共同体の三日間に、何が流れて、何が留まるのか。
非日常は、いつのまにか日常になっていた。竹係も、見張り番も、もう何年も同じ顔ぶれで続いている。
竹を伐りに出た初日、幼なじみの澪が、少しだけ様子を変えた。
「流し素麺やろう」
毎年恒例の行事を、今年はやけに急いで始めたがる澪。竹を割り、節を抜き、水を流す。三日間かけて、二人で夏の準備をする。
いつも通りの夏のはずだった。
静かな共同体の三日間に、何が流れて、何が留まるのか。
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