第2話 学校探検 (1)
新しい友達とこれから過ごす学校を見て回ることになった明日花
早速教室から出ると1人の女子生徒が話しかけてきた
「あ、ねぇねぇ
これから女の子達で回ろうと思うんだけど一緒にどう?」
「えっ、でも僕男だよ?」
「え?」
「え?」
明日花と女子生徒は顔を見合わす
お互いにキョトンとしているが当たり前かのように振る舞う明日花にも問題があるのだろう
「この流れ俺の時もやったな笑」
「ごめんね。
すごく可愛かったからてっきり…」
「いいよいいよ
いつもの事だから
じゃあね」
「うん、じゃあね」
そう言って女子生徒は自分のグループへと帰っていった
「ねぇ、お前ほんとに男なの?」
裕翔はまだ信じられないようだ
「男だよ!」
「そう?まぁならいいけど」
「なに?」
明日花は不満げな顔をして言う
「いえ、なんでも」
納得のいかない様子で裕翔は歩き出した
中庭にやってきた2人
貼り紙を持った生徒達が通っていく生徒達に話しかけている
「ここら辺は部活紹介かな?」
「そこの君いい体してるね
サッカーやらない?」
「あー、考えときます」
裕翔はそう言ったが、絶対入らないだろう
「ねぇねぇ君可愛いじゃん
新体操やらない?」
「すみません僕男なので」
数分後
「なんか疲れたね」
「思ったよりどの部活もグイグイ来るな」
「僕ほとんど女の子に誘われたんだけど…」
「なんと通算6つでーす!」
「数えなくていいよ笑」
しかし本当によく間違えられる
スカートを履いている訳でもない
顔だけで間違えられているのだ
すると後ろから急に女子生徒に話しかけられた
「スクープ発見!
そこのお2人
さては入学早々カップルでは?」
見るとカメラを構えた生徒が興奮した様子でこちらを見ていた
「いやこいつ男だし」
「へ?」
裕翔の言葉に口から漏れ出たような声が出る
「うん」
明日花も答えるように頷く
「いや!男同士ということも…?」
「ない!」
「ない!」
同時に言う
そのはっきりとした物言いに狼狽えるように女子生徒は言った
「ぐぬぬ…
スクープ発見かと思ったのに」
「って勧誘しないといけないんだった
2人とも是非うちの新聞部入ってねー」
そう言い残し新聞部の生徒は小走りでその場を後にした
「なんか不思議な人だったな」
「ね」
「なんか逆に気になってきたんだけど」
「僕も
今度1回行ってみない?」
「そうするか」
嵐のように過ぎていった新聞部の勧誘は
結果的に成功したのかもしれない
続く
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