概要
最終候補に三度残った。受賞しなかった。那覇に来て三年経った。
東京で小説を書いていた。文芸誌の最終候補に三度残った。でも受賞しなかった。編集者には「作者以外の人間が見えてこない」と言われた。意味がわからなかった。那覇に来た。三年経った。原稿用紙換算で四十枚のものがある。名前のない犬がいる。
ある九月の夜、波の上で占い師の女と出会う。女はヘンリー・ミラーが嫌いだと言った。「嘘はついてない。でも他の人間が本当には見えてない。見えてるふりして全部自分の話にする」と言った。
ある九月の夜、波の上で占い師の女と出会う。女はヘンリー・ミラーが嫌いだと言った。「嘘はついてない。でも他の人間が本当には見えてない。見えてるふりして全部自分の話にする」と言った。
ここまでの歪みに耐えてくれて、ありがとう。
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