特に「第18章『誤字を直してるだけじゃありません』」を読んでの感想ということなのですが。
一人ひとりは「悪くない」。
しかし、最終的には、全員が共犯者になってしまう。
まるでいじめの構図のようですが、恐らく、両者には共通点があるのでしょうね。
それは、見たくないものをきちんと見て、どうしたらよいかを、個別具体的に対処するしかないということ。
耳障りのよい一般論、逃げ道となる言い訳に逃げてしまうと、誰かが不幸になる。
そして、最後には、自分も不幸になる。
そのことをカサンドラの予言として描いているのが、本作品なのかなと。
そして、一見すると「ざまぁ」作品のように見えますが、実は、そうではないのだろうと思います。
というのは、連載の中の幾つかのシリーズでは、光を見出す側を描いているからです。
彼ら、そして我々は、パンドラの箱に残った希望が見いだせるのか、今後も期待しています。
『本当は有能』なのに、軽んじられた側が
ただ「ざまあ」するお話では無いと思います。
じっさい、理不尽で複雑怪奇な退社のやり取りとか、
いつの間にか「自主的」に退職願を書かされてることや、
いきなり裁判所に呼び出されることとかもあるのでw、
すごく現実的で身につまされます。
それでもこの小説が、追いやられた側の
決意や選択の果てヒトとして行動した末を、
優しい物語の綴りのよう登場人物たちをに守ってくれるのは、
作者様の優れた手際です。
実社会ではほぼ誰も守ってくれませんがw、
見限られたり見捨てられる側の、ほんの少しの抵抗が、
バタフライ効果のように、
何かを変えてくれるというささやかな希望もまた、
あり得ないことではないと
ささやいてくれる物語なのでしょうか( ´∀`);
続きを応援したくなります!
「誰でもできる仕事」という言葉の残酷さを、静かに、けれど確実に突きつけてくる作品です。
備品発注、契約管理、来客対応。
一つひとつは目立たない業務でも、それを毎日ミスなく回していた人がいなくなった瞬間、会社の当たり前は簡単に崩れていく。
その描き方がとてもリアルで、働いたことがある人ほど胸にくるものがあります。
ただの“ざまぁ”だけではなく、評価されない仕事、言葉にされない負担、軽く見られてきた人の尊厳が丁寧に描かれているのが魅力でした。
派手な復讐ではなく、「その仕事にはちゃんと価値があった」と読者に気づかせてくれるところが気持ちいいです。
職場で誰かの仕事を当たり前だと思ってしまったことがある人にも、逆に自分の仕事を軽く見られて悔しい思いをしたことがある人にも刺さる作品だと思います。
率直に言わせて頂くと、読み手を選んでしまう作品です…が、働いた経験と、小説が好きな方々が集う場に於いては、なるほど…と、素直に感嘆できる『本物(リアル)』な作品だと思います。
簡潔ながらも分かり易い文脈、其処に文章外を想像出来る『深み』まで有る上に、話数を経る毎に洗練されていき、言ってしまうと同じ話の筈なのに、全く飽きがこないと言う…あ、カテゴリ的にはですよ?
本当にオススメな作品です、これは持っているセンスが違うと思わされてしまう、そんな秀作ですが、絶対に勉強になって、自身の作品などに何かしらの影響を与えられると思いますので、小説を書かれてる作者さん達に是非、読んで頂きたい作品です。