カルダシェフ・スケール タイプ2恒星エネルギーをほぼ完全に利用できる文明水準という壮大な背景設定から始まりながら、物語が問うのは結局「それでも人は分かり合えるのか」というきわめて人間的なテーマだ。未知のウイルスという共通の脅威を前にしても、すぐに手を取り合えない人類の姿には苦さがある。「夕凪」というタイトルが巧みで、進んでも退いてもいない、風の止んだあの息苦しい静寂が物語全体に漂っている。まだ連載序盤だが、SFスケールと人間ドラマの両立に期待が高まる作品。今後の展開が楽しみだ。
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