第5話 調査(2)
「佐々木さん、この子から聞き取りをするためにはどうすれば良いと思いますか」
柳田はアイコンを指差すと、佐々木に問いただした。
「う〜〜んと、ガイシャは忘れっぽいのかIDやパスワードを手帳に書き残してたろ。だから、この子達の情報も何か書き留めてるんじゃないか?」
「まぁ、無いとは言えませんね。では、調べてみて下さい」
佐々木は言われた通り、ガイシャの手帳に目を通した。しかし、『鳥』グループについては何も書かれていない。
「う〜〜ん、それらしきことは書かれてねぇな。携帯でのやり取りも見てみっか」
「そちらはお任せします。僕はCarlosで珈琲をいただいておきますので、分かり次第連絡を下さい。ちなみに、今回はスピードも視野に入れておいて下さい。良いですか、これはあなたの進級試験のようなものです。くれぐれも今までと同じことを繰り返さないように」
柳田はそう言うと、佐々木を置いて最近できた話題のカフェCarlosへと向かった。
チクタク
チクタク
柳田が指定した子とガイシャのやり取りを遡ること数時間、いくら目を通しても個人情報に繋がるやり取りは見当たらない。スピードも視野に入れろと言われたものの、既に数時間が過ぎ去ってしまっている。佐々木は流石に焦り出した。
(これじゃあまた減点だ……)
ピリリリ
ピリリリリ
(うわぁ……絶対あいつだ)
なんとも嫌なタイミングでかかってきた携帯を、おそるおそる手にした佐々木は、大きな溜息を吐き出した。
(こういう勘は当たるのによぉ……)
『死神』と、でかでかと表示された画面に震えあがりながらも、佐々木は通話ボタンを押した。
「佐々木さん、随分と時間がかかっているようですが」
「も、もう少し待ってくれよぉ。今必死になって遡ってんだからよぉ」
「マイナス50点ですね。とりあえずCarlosまで来てもらえますか。僕が仕入れた資料をお渡ししますので」
予想通り減点された佐々木は、重い足取りで死神の待つCarlosへと向かった。
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