第六話 使命
■YOROI〜ヨロイ〜
第六話 使命
⸻
華苑神宮(はなぞのじんぐう)
都会の中心――新宿に存在する神社。
高層ビル群に囲まれながらも、
ここだけはまるで時間の流れが緩やかなのではないかと錯覚してしまう。
そんな静寂に包まれていた。
⸻
その境内にある社。
そこには、
琉火と導厳の姿があった。
そして少し離れた場所には、
火狼(ひろう)もいる。
火狼は、
まるで犬のように身体を畳み、
静かに伏せていた。
⸻
琉火は正座。
どこか緊張した様子で、
導厳と向き合っている。
⸻
琉火
「…………」
⸻
導厳
「そう構えんでよい」
「少し楽にせい」
⸻
琉火
「あ、いや……」
「こういう場所、
あまり来た事がなくて……」
⸻
導厳
「聞きたい事は山程あろう?」
「ワシが知っている限りでよければ、
話すが?」
⸻
琉火
「えっと……」
「何をどこからというか……」
「頭の整理が追いついてなくて……」
⸻
導厳
「うむ……無理もない」
「よかろう」
「ワシから話そう」
⸻
琉火
「……お願いします」
⸻
琉火は、
ちょこんと頭を下げる。
⸻
導厳
「今のこの街の状況は、
言うまでも無いな」
「阿修……」
「……いや、シュラじゃったな」
「あやつがこの街に現れてからというもの、
街は混乱を極めておる……」
⸻
導厳
「ワシも、
あやつの魂胆までは分からん」
「じゃが、
とにかくシュラを何とかせねばならんという事じゃ」
⸻
琉火は、
黙って導厳の話を聞いている。
⸻
琉火
「…………」
⸻
導厳
「“どうやって?”という顔じゃな」
⸻
琉火は小さく頷く。
⸻
導厳
「先程、
お前が使った力……」
「ワシはそれを、
YOROI(ヨロイ)と呼んでおる」
⸻
琉火
「YOROI……」
⸻
導厳
「左様」
「あそこにいる火狼――」
「あれは、
YOROI獣(ヨロイじゅう)と呼ばれる存在じゃ」
⸻
導厳
「YOROI獣は、
選んだ者にのみ、
自らのYOROIの力を貸す」
「力を貸すべき者を感じ取るまで、
その姿を現す事はない」
⸻
琉火
「…………」
⸻
導厳
「続けるぞ」
「そして、
お前の他にもYOROI戦士は存在する」
「そのYOROI戦士達が揃わねば、
シュラには勝てんのじゃ」
⸻
琉火
「ちょっと待って」
「私はYOROI戦士で……」
「これからシュラと戦わなきゃいけないって事?」
⸻
導厳
「察しが良くて助かる」
「簡単に言えばそういう事じゃ」
⸻
琉火
「えっ……?」
「だって、
そんな昨日まで普通に生きてたのに……」
「急に戦えって、
そんなの……あんまりじゃ……」
⸻
導厳
「言いたい事は分かる」
「じゃが、
運命というには残酷かもしれんが……」
「時にそういった事は、
理不尽に訪れる」
⸻
琉火
「……だって」
「私は望んでない……」
「そんな事……」
⸻
その時――
火狼が、
静かに琉火の傍へ歩み寄る。
⸻
火狼
「説明する時間が無かったのは悪かった」
「だが、
YOROI戦士は選ばれる側」
「誰もがなれるものではない」
⸻
琉火
「……私に、
その適性があったって事?」
⸻
火狼
「でなければ、
我は力を貸さん」
⸻
導厳
「琉火……と言ったな?」
⸻
琉火
「……はい」
⸻
導厳
「理不尽なのは百も承知じゃ」
「じゃが、
誰かがやらねばならん」
「シュラは、
そのままにしてよい存在ではない」
⸻
琉火
「…………」
⸻
導厳
「琉火よ」
「お前の、
困難を恐れず立ち向かう勇気――」
「それこそが、
火のYOROI戦士そのものじゃ」
⸻
琉火
「…………」
⸻
しばらく俯いていた琉火が、
ゆっくりと顔を上げる。
琉火
「……他の」
「他の皆はどこにいるの?」
⸻
導厳
「済まんな……琉火よ」
「そして重ねて済まぬが、
他のYOROI戦士の所在は、
まだ分かっておらん」
⸻
琉火
「じゃあ、
どうやってシュラを……」
⸻
導厳
「安心せい」
「皆、
まだ目覚めておらんだけじゃ」
⸻
導厳
「そして――」
「YOROI戦士【ツワモノ】同士は、
互いを呼び合う」
⸻
導厳
「きっと、
見つかるはずじゃ」
※本作はAIアシスタントの助言を受けつつ、作者自身の手で執筆しています。(世界観・物語は全て作者オリジナルです)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます