概要
その値段、奴隷商会に払わせる。
「銀貨五枚」
それが、鼠半獣のロウについた値段だった。
半獣の子供たちが売買される檻で、ロウは売れ残っていた。
力はない。
目立つ獣性もない。
買い手からは、下水仕事に使い潰す鼠として見られている。
けれどロウには、檻の誰にもない武器があった。
床下を通れる小さな体。
足音を数える耳。
匂いを分ける鼻。
そして、数字と印だけを読む目。
ある夜、ロウは台帳の秘密を知る。
黒い印は、はじめからいなかったことにされた子供。
赤い印は、これから処分される子供。
三日後、ロウは下水仕事の買い手に引き渡される。
夜明けには、同じ檻の子がひとり消される。
逃げるだけなら、一人でよかった。
それでもロウは、檻の床下へ潜る。
命の値段が書かれた台帳を盗むために。
檻を破った子供たちは散り、
それが、鼠半獣のロウについた値段だった。
半獣の子供たちが売買される檻で、ロウは売れ残っていた。
力はない。
目立つ獣性もない。
買い手からは、下水仕事に使い潰す鼠として見られている。
けれどロウには、檻の誰にもない武器があった。
床下を通れる小さな体。
足音を数える耳。
匂いを分ける鼻。
そして、数字と印だけを読む目。
ある夜、ロウは台帳の秘密を知る。
黒い印は、はじめからいなかったことにされた子供。
赤い印は、これから処分される子供。
三日後、ロウは下水仕事の買い手に引き渡される。
夜明けには、同じ檻の子がひとり消される。
逃げるだけなら、一人でよかった。
それでもロウは、檻の床下へ潜る。
命の値段が書かれた台帳を盗むために。
檻を破った子供たちは散り、
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