小さな出来事から、静かに不穏さが広がっていく短編です。蟻を踏んでしまう一瞬から始まり、罪悪感、身体感覚、食べることの生々しさが少しずつ重なっていきます。派手な展開ではないのに、読み進めるほど逃げ場がなくなるような緊張があります。虫、酸味、噛む感覚のつながりが印象的で、短いながらもしばらく後を引く作品です。静かな入口から、じわじわと生々しい場所まで連れていかれる純文学が好きな人におすすめです。
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