第4話 崩壊のアンドロギュノス【2】
☆☆☆
僕は天才かもしれない。
僕が開発した「非対面型パパ活」システム!
これはね、僕の分析能力を駆使して、相手が拒めない"理想の少女"を演じ分けるんだ。
複数のオジサンからお金を搾り取る画期的なシステムなんだ!すごでしょ!
見たことない金額が架空口座に振り込まれてる。
これなら、速水先輩も上に行けるね。
……先輩喜んでくれるよね……ギュッてしてくれるかな。
架空口座のあり得ない金額を見て。
先輩のことを、いっぱい考えながら歩いてたら。
道の反対側から怖そうなお兄さんが3人、僕の方に走って来た。
僕をジロジロ見てくる。
怖いよ。
「お前、速水の女だよな?」
あ!僕この人知ってる……先輩の事が心配で色々調べた中にいた人だ。
「あの、僕に何かご用ですか?……えっと、成神さん……でしたっけ……」
「は?テメー、なんで俺の名前知ってんだ?」
睨んできた……しまった……怖いよ。
「ご、ごめんなさい、先輩が心配で……色々調べたら貴方の名前が……ごめんなさい。」
僕は怖かったけど、勇気を出して聞いてみた。
「あの、先輩は修羅鴉さんに入れて貰えるんですよね……先輩……頑張ってますし」
僕は上目遣いで成神さんを見た。
成神さんは手を叩いて笑い出した……怖い。
「え?お前!すげ〜な、どこまで探った?いや、どうでもいいか……高河の見る目はすげ〜なぁ。
いや、コイツがすげ〜のか……」
成神さんは僕の肩をバンバン叩いてくる…先輩……逢いたいよ……怖いよ。
「怖がらせちまったな、悪りぃ!……まぁ、色々あると思うけどよ、お前、良い仲間になれそうだ……またな」
成神さんは上機嫌で去っていった……意味がわからない……今度先輩に聞いてみよう。
……いつ、逢えるかな。
☆☆☆
「僕、凄い金額稼いだよ!これで先輩も上に行けるね!僕のお陰だね!えっへん!」
「は?お前は、俺が無能って言いたいの?」
先輩に睨まれた……悲しい
「あ……ごめんなさい……違うの…僕は、先輩がいるから頑張れて」
先輩に抱きつこうとしたら突き飛ばされた…なんで
「鬱陶しいんだよ!前から……今はそんな気分じゃねぇーんだよ……」
先輩が目を逸らす……うん、疲れてるのに、僕がペラペラ喋るのは鬱陶しよね。
「あ……ごめんね…疲れてるのに……あ!放課後、図書室でゆっくり哲学のお話しようよ!」
「疲れてる俺を更に疲れさせるのかよ?優しいなお前?空気読めよ……疲れる女だ」
涙が溢れそう……うん、僕が悪い…疲れてるのに、空気読めない彼女でごめんね。
「あ、そうだね、僕1人で哲学してくるよ……先輩はゆっくり休んで…速く元気になって……ごめんね」
先輩は振り返らずに行っちゃった……涙が止まらないよ……苦しいよ…黒いモヤモヤが出てこようとしてる……。
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