第44話 行動開始

「チャンス到来。そういうわけではないかもしれませんが、先代東の勇者との比較、人口増加による食料不足の危機、セントラルからの勅書、やるならここが始め時。私はそう思うのですが…皆さんはどうでしょうか。」


「ホギャァァァ!!」「ぴ!ぴ!」


私のしもべ共が威勢よく返事をする。


「あなた達は?」


「はい!勿論、賛成です!」


荒くれ者達も賛成しいてる。


「では、イーストをぶっ壊しちゃいましょうか。」




イースト国王引き渡しまで残り二日




勅書が届いてから三日。意味のないような話が続き無駄な時間が過ぎていった。正直、俺はあの王の良さなど分からない。そもそもアイツのせいで俺はこの異世界に来てしまった。そりゃあ王ってのもあるんだけど俺はマジでよい印象がないというか……。


「アズマ様!」


そんなことを思っていると、リンの声が聞こえた。


「どうかしたか?」


「父上のこと…ご迷惑をおかけして申し訳ありません…。」


リンは悲しそうに謝ってきた。


「全然。気にすることなんてないよ。」 


「あ、ありがとうございます。それで、あの……。」


リンは悩んでそうだったが言う。


「気晴らしというか……こんな時にあれなんですけど、出かけません?私、冒険者カードの更新もしないといけなくて。」


「え?あの渡されたカードって更新あんの?!」


俺はいきなり言われたことに驚く。


「面倒くさくない……?」


「はい、面倒くさいです。でも行ってカード渡すだけなんで。」


「じゃあ何で…?」


「ランクとかを計測しないといけないんですよ。カードに書いてありますよ。有効期限。ちなみに五年なのでアズマ様はまだ大丈夫です。」


リンは冒険者カードについて色々と教えてくれた。


「そんな事言ってたかも……。」


うっすらと記憶があるような、ないような…。


「一緒に行ってくれますか…?」


「あぁ。王女様一人も危ないしな。」


俺は快く返事をした。


「あ、ありがとうございます!では、十三時にお城の入り口で待っていますので!」


リンは会釈をした後、すぐに自分の部屋へ向かってしまった。


「あと、二時間……。剣でも振るか。」


俺は中庭へと移動し始めた。




二時間後、俺は城前の入り口でリンを待っていた。


「ま、まだ三十分前だし流石に来ないよな。」


俺は素振りの後、準備をすぐに終え今この状態にあった。


「アズマ様!」


リンは慌てた様子で向かっていた。


しまった…!俺が早く来てしまったせいでリンに焦らせてしまった…!


「アズマ様お早いですね…。」


リンはいつもとは違う洒落たワンピースを着ていた。


「リン、なんかいつもと違う感じで新鮮。似合ってんじゃん。行こーぜ。」


「え、あ、はい!」


「行ってらっしゃいませ。」


門の前で警備をしている兵士に挨拶をされた。


「あ、ありがとうございます。」


俺は軽く会釈したが、リンは「お疲れ様です!」を追加し更には満面の笑みで言っていたため、兵士の顔は赤くなっていた。


「リン、流石だな。」


「え、何がです?」





しばらく歩きながら他愛のない話をしていたが、リンがついにあの話についてきり出す。


「アズマ様は父上の何がいいの?って思ったことありますか?」


「えっ?!ちょっ…それは…まぁ、あるよ…。」


「ふふっ。知ってました。」


「えっ?!」


「アズマ様が故郷から離れた原因ですもんね。それは嫌な思いが出ても仕方がないですよ。ですが、この国には居たほうがいいかもなんです。父上。」


「どういうこと?」


「今はこうして平和な街並みが並んでるんですけど、これが戦況悪化とかになると食料は足りず、市民は避難所に行かなければならないんです。そんな時、父は直接挨拶に行き、お城の食料を配りに行ったり、励ましの言葉とか、魔法を利用して子ども達を元気づけたりしてるんです。意外と好評なんですよ。」


リンは誇らしげに語っていた。


「ごめんな。何も知らないのに。」


「そんな事ないですよ!アズマ様が父を嫌いだと思うのは真っ当な理由で……あ!では、アズマ様のご両親はどうなのですか?」


違う話をしようとリンが俺について聞いてきた。


「俺の両親かー。父さんは俺が七歳の頃だから…十三年前に失踪しちゃったから顔をちょっと覚えてるくらいかな、母さんは、色々と迷惑かけちゃったな…。」


俺がオタク趣味なのもあって母さんには負担ばっかりかけてしまっていた。


「母さんの肉じゃが食いてぇな……。」


「あぁ…本当に申し訳ありません!!こんな空気にするつもりは……。」


リンは慌てて謝った。自分で聞いたから気まづくなってしまったのだろう。


「気にすんなって、お互い様みたいな感じだよ。それよりさ、さっさと更新済ませよ。」


俺は見えてきた冒険者ギルドに指を差した。


「そうですね。行きましょう!」


俺達は冒険者ギルドの中に入っていった。





「今ならイースト王の信頼も多少は落ちています!チャンスですぜ!」


         「そうですね


         では、投下。」


リンが更新を終えた後、外で大きな音が響いた。燃え盛る業火と魔物、荒くれ者。


イーストでの反乱が始まる。

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勇者戦争 sizu. @sizu_26

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