第3話 404小隊出撃!
「名前なんて付けられるのは初めてだな…。ありがとね。大切にするよ。」
ナナたその微笑みに私がうへうへしていると突然、耳をつんざくような甲高い警報が鳴り響いた。
「ウゥゥゥゥン!!!」
音量からして、この警報はこの部屋だけではなく基地全体に鳴り響いているのだろう。そしてその音は、さっきまでのほんわか(?)した空気を切り裂き、一気に緊張したものへと変貌させる。三人の表情も、一気に真面目なものに変わっていくのもはっきり確認できた。
「緊急警報。緊急警報。魔女の接近を確認。第404特務小隊スクランブル。繰り返す――――……。」
けたたましい警報音に続いて、今度は人間の声が私たちの耳に届く。その声はこの状況に似合わないくらいには落ち着いていて、なんだか凄く不気味に感じられた。
「マスター!なにボーっとしてるんですか!行きますわよ」
警報音に気を取られていると隣からマルクが私の名前を呼び掛けてくる。はっとして彼女のほうを向くと、そこには金髪高身長ポニーテールの娘がこちらに手を差し伸べてきていた。圧倒的な造形美に見とれてしまいそうになるが、今はそんなことをしてていい場合じゃない。私は両手で頬を叩いて気を引き締めてから彼女の手を握った。
―――――――――――――――――――――――――――
マルク達と途中で別れ、私は今また別の部屋にいた。
部屋の中は薄暗くその場にあるのは中央に固定されたイスと、そこから伸びる何本もの配線につながれたヘルメットのような物だけだ。
迷いもせずそのヘルメットを頭にかぶり、椅子に体を預ける。
そのヘルメットを通じて、私の脳内に直接「準備完了」の合図が送られてきた。
その合図を確認し、私は小さく一言。
「リンク…開始。」
その一言で私の世界は闇に包まれる。
暗闇の中には三つの光が浮かんでいる。私はその光たち一つ一つに、丁寧に触れた。私が触れると、その光たちは明るさを増し、私の体を包み込む。
―――リンク魔法。
これこそが
ただ…リンクした人形が感じている情報全てが一人分の脳みそに直接割り込んでくるため、普通は人形師の負担が滅茶苦茶大きいのはずなのだが…今回の私にはそれがなかった。おかしいな…訓練のときはすごい気持ち悪かったのに。まぁ、多分これも軍学校首席卒業の実力なんでしょ、と思うことにした。
「ユフィ?大丈夫?」
耳元でささやかれるように、ナナの声が聞こえてくる。言葉の内容や伝わってきた感情から、ユフィはリンクによって私にかかる負担について心配してるってのが分かる。
「大丈夫です!問題ありません!」
いつも通り元気な声でそう返答する。
こんな感じで二人の会話を楽しんでたら、今度はまた別の声が割り込んでくる。
ナナの柔らかくてちょっと幼い感じの声でもないし、マルクのお姉さんな感じの声でもない。
この力強い声は…ニーミちゃんだぁ!
「何やってる?早く出撃させろ!。」
あぁそうだった!ニーミに言われて思い出した。いま魔女が基地に迫ってきてるからスクランブルしてるんだった。
「あぁ、そうだったごめん!」
私は忘れていたことを慌てて謝り、もう一度口を開く。
「第404特務小隊!出撃!!!」
ニーミちゃんの声に負けないくらいの力強い声で、三人に出撃の命令を出す。結構決まったんじゃね?へへ。
…どっかからため息みたいなのが聞こえてきたのは気のせいだろうか?
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