第41話『ギランリーダー問題』
チームBeyond Tracker(略称B.T.)の訓練が始まった。
外縁宙域監理局(OROB)のとある施設で、連日訓練が行われている。
観測員ボー=ネムマイ(以降:ボー)が胸を張る。
「俺、結構やるでしょう? やるんだよな~俺!」
副官ルル=サーン(以降:ルル)は、ため息をついて視線を逸らす。
技術士コルブイ(以降:ブイ)は、無言でモニターを確認している。
リーダーのギラン=カーンは短く言った。
「実力は把握した。訓練期間の内に成長を期待する。」
厳しい一言に、ボーは顔を引き締める。
「俺、皆さんの足手まといにならないよう頑張ります!」
また、訓練が始まった。
数週間後。
訓練の合間のたわいない会話。
ボーが口を滑らせた。
「ギラン隊長は……あ! ギランリーダーは――」
言い直すボーに、ルルが軽くにらむ。
「もう、何回目! いい加減覚えなさい、ボー=ネムマイ!」
ブイがぽつりと呟いた。
「……ギラン隊長はみんな知ってる。活躍してる。憧れ。」
ルルがうなずく。
「私も尊敬してます!」
しばらく沈黙が流れた。
ブイが再び口を開く。
「もう“ギラン隊長”で良いと思う。みんな賛成か?」
ルルもボーも頷いた。
ギラン=カーンが三人を見回す。
そして静かに結んだ。
「私のことは、これから“ギラン隊長”で呼ぶことにする。」
「了解!」
三人の返事が揃う。
その直後、誰からともなく笑い声がもれた。
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