第4話「街角は、バカンス中」

街角の信号が赤に変わった。

人の流れが立ち止まる中で、ユーマだけがゆっくりと空を見上げていた。


行き交う人々の中で、その動きだけが少しずれている。


誰かが声をかけた。

「そんなところで、何してるの?」


ユーマは頭をかしげ、にっこり笑った。


「わたし、今バカンス中だから。」


信号が青に変わる。

人の流れが、また動き出す。


けれどユーマだけは、その場を動かなかった。


まるでこの街角そのものが、

彼の休暇先であるかのように。


そして――


ほんの一瞬だけ、空の向こうを見た。

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