「暗黙の了解」のもとに交わされる店主との会話がすごく魅力的で、私もこのお店に行ってみたい~、と思いました。想像力を掻き立ててくる店主の話術がたまりません。そして野暮なちゃちゃを入れない主人公も粋ですね!私はこういうエピソード好きです。小粋な短編をお求めの方におススメです。
終電を逃した主人公。始発の時間まで自宅に向かってぶらぶらと歩くことに。その道すがら、深夜営業しているある露天商の元に向かうことを決める。その店とは……。露天商の売るものは曰く付きの物品ばかり。そのどれもが嘘か本当か分からないエピソードを秘めていて、興味をそそる。主人公がたんたんとしているのがいい。嘘を言い立てるのではなく、露天商の言う事を真に受けるでもない。実にフラットな態度で接している。まるでその場にいること自体を楽しむかのようだ。読後はなぜだか心の安寧のようなものが浮かび上がってくる一作。
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