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2月14日―――

バレンタインデー当日


今日は休日であったため、朝から元気にチョコの買い込みに精を出す。


しかし、この1週間の成果だろうか、近所のスーパーやコンビニのチョコ製品はどこも品薄状態であった。

そこで、普段行かないスーパーなどにも足を運び、いつも通り半ば業者のようにチョコを大量に買い込みセンパイと山分けした。


『こうする事で誰かが悲しむ。』


そんな罪悪感を覚えながらも、傷与係としての役割を全うしたのであった。


一仕事終えてからは『イベント観察係』の応援として、自宅でバレンタインデーを迎えてトラブルが発生していないか、各カップルの資料を参考にしながら、スマートグラス越しに監視カメラの映像などをチェックする任務についていた。


15時55分―――


買い占めの影響を受けず、無事チョコを送ることができた者

買い占めの影響で、チョコ以外の物で想いを伝えた者

そもそも市販のチョコを使わず、カカオから作った者


想いが伝わった者

想いが伝わらなかった者


甘いひと時を過ごした者

苦い想いをした者


小さな差異こそあれど大きなトラブルは無く、みな思い思いのバレンタインデーを過ごしているようだった。


(俺のやってきた事の影響は、あまり無かったようだな……ま、所詮は俺一人でやってきたこと……そうそう影響をモロに受ける『哀れな少女』なんているわけ……ん?)


少しホッとしていたその時、ある1人の少女の姿が目に入る。

その少女は『白くモコモコの髪』におおわれており、鬼気迫る表情で町中を足早に駆けている。


(『白くてモコモコの髪』……どこかで……)


その見覚えのある姿に気になった俺は、(もしかして、あの時の―――!)と思い、すぐに音声を付け聞き耳を立てる。


雑音が混ざる中、「チョコが無い……どうしよう……!どうして無いの……!」という聞き覚えのある声が聞こえてきた。


(モロに影響受けている『哀れな少女』いた―――!しかも、クリスマスの時にぶつかった子―――!)

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