概要
帳簿は嘘をつかない。嘘をつくのは人間だ。
王国財務省で十二年間帳簿と格闘してきた税務官ゼルは、上層部の不正を嗅ぎ取った翌日、「魔王領への徴税任務」を命じられる。
護衛なし、地図なし、予算なし。誰がどう見ても体のいい厄介払い——のはずだった。
ところが辿り着いた魔王領は、残業なし・福利厚生完備・帳簿は完璧に色分け整理済みという超ホワイト領地。財務大臣のオーガは趣味が菓子作りで、魔王は書類仕事が大嫌いなのんびり屋。
「うちの財務省より健全じゃないですか……」
味方だと思っていた王国こそが腐敗の温床で、敵だと思っていた魔族たちが最もまっとうに生きていた。その事実に気づいたゼルは、計理盤(魔法のそろばん)片手に、二つの国の嘘と正義の間で奔走する。
これは、数字でしか戦えない男が、数字で世界を変える物語。
護衛なし、地図なし、予算なし。誰がどう見ても体のいい厄介払い——のはずだった。
ところが辿り着いた魔王領は、残業なし・福利厚生完備・帳簿は完璧に色分け整理済みという超ホワイト領地。財務大臣のオーガは趣味が菓子作りで、魔王は書類仕事が大嫌いなのんびり屋。
「うちの財務省より健全じゃないですか……」
味方だと思っていた王国こそが腐敗の温床で、敵だと思っていた魔族たちが最もまっとうに生きていた。その事実に気づいたゼルは、計理盤(魔法のそろばん)片手に、二つの国の嘘と正義の間で奔走する。
これは、数字でしか戦えない男が、数字で世界を変える物語。