3.

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女性もこちらに向かって来た。身に纏われている防具が重たそうなのに何であんなに素早く動けるんだ?!女性なのに。大人だからなのか?

それだけでこの女性の強さが伝わってくるような気がした

少し恐怖を感じた


女性が先ず俺へと向かってくる

女性は剣を俺へと振りかざしてきた


ガンッ!!


短剣が防いだ

レイが女性の後ろに素早く動いて拳を突き出した

拳は確かに女性の背中に直撃をした

が、女性は何とも無さそうだ


レイ「!?」


女性は長剣を上手く片手で持ち替え、レイに向けて直撃をさせた


「ダメよおレイ君。ただ力ばかりが強いだけで頭も使わなきゃ!」


女性はレイを振り落とした

刺された腹部から血が出ている

しかしその傷が塞がっていく

その一瞬の隙に俺は女性の死角に移動をしていた


遠慮なく喉元に短剣を突き刺させて貰う


「ぐはあっ……!!」


女性は悲鳴を上げた。しかもとんでもない悲鳴だ。


「…さすが……」


何かを言っているようだが何かよく分からない

女性の首の傷が治っていく

徐々に塞がっていき、やがては完全に治った


この部屋かそもそもこの人達は何かの恩恵か力のようなものが携わられているのか?


「…そこまでだ。この子らは無事だ。これ以上試す必要は無い。」


レオンと呼ばれた男が言葉を包んだ

女性は「ええ。そうね。」と言って彼の元へ飛び込んだ


「悪かったわね。こんな事を突然して。君達のチカラを見てみたかったの。多分、問題ないと思うわよ。」

フリー「問題ない、というのは?」

「実は今、世界は謎の何かに支配されている。」

フリー「詳しくは言えないんですね」

「お察しが鋭いね。さすがは……」

フリー「……口を継ぐむ。そもそも俺達を何処で知りましたか」

「最初から知っていたわよ。」


レイが考え込んだ


レオン「マカラ。その辺でいいだろう。……君達を保護したのはこの女だ。実は今、国でニュースとして全国的に話題になっている事があるんだ。」

フリー「少なくとも、俺達に共通をしているのは同年代くらいかという事だけなのですが…」

レオン「頭が良い」


レオンが関心をしている。少し驚いているようだが笑顔だ


レオン「レイ君。君はまだ、フリー君。彼を思い出せないか?」

レイ「……実は、懐かしい気はしていて」

レオン「フリー君はレイ君を」

フリー「思い出せない所か全く知りません…」

レオン「その辺が何やら変だな。まあ、ここで考えていても何も浮かばない。取り敢えずは君達は世界を救う強さを持っている。」

レイ「世界を救う」

フリー「やはり。ニュースというのは世界平和の為に俺とレイの二人を保護するというものですかね?それともまだいる?」

レオン「いいや。君達二人だよ。理解が早くて助かるよ…。先ずはな、ここは秘密施設だ。国で建てられた特別な建物の中だ。」

フリー「その次は…?」

マカラ「もちろん」


レイ「世界の為に俺達を訓練だかパワーアップをさせる場所へと移動をするんですか」


レオン「君も意外と理解があるね」


レイは少し悲鳴を出して膝から崩れ落ちそうだった

目が見開かれて白目で口から涎が垂れて震えてしまっている(何気に"ナニカノアールピージージャネエンダカラヨ"と不思議な発音を言っていたような気がしたが)


フリー「では、行きましょうか」

レイ「お前は何でそんなに平気でいられるのだ」

レオン「乗り物をこちらで用意してある」

レイ「何かしらの魔王討伐の旅が始まっちゃったよ」

フリー「魔王?」


レイもレイで何か違和感を感じる

 

魔王とは何か


そこまでの確たる根源的な存在を感じているのか?


マカラと呼ばれた戦った女性は微笑を浮かべていた


そういえば出来事はそもそも何が発生源なのかが知れていない


俺達が捕まえられた理由


これがヒントになりそうなのだが…


マカラ「さすがフリー君ね。頭いいとは聞くがここまでもいいなんてね!今「何でそもそもこんな事に?俺達が選ばれたのが鍵になりそうだな」と思っているでしょ?」

フリー「ほぼそのようだ」

マカラ「そこまで察せられたら、全て分かっちゃいそうな気もするけどねえ〜」

フリー「いや、分からん。」

レイ「分からないよ流石に ただ俺はこの件は俺達の生命に深く関わる程の事であるような気がするんだ」

フリー「それは、君と俺の二人のか。」


レイは頷いた

彼のその予感が何を意味しているのかは俺には分からない

まあ少なくとも俺は死する事は何とでもないのだが


レオンとマカラが案内をする通路を通って施設を出た

中型の移動車が用意されている

俺達は乗らされる

車は発車をして暫くの沈黙だ。疲れた



そもそもここは何処だ?

周りの風景は緑や海も見える自然だ

空の色は太陽の方向的に夕方だろうか


フリー「そもそも日本では無い」

マカラ「ご名答!」

レオン「いや我が国だよ。その一部だけれども。」


ここはどうやら秘密で作られた島なのかもしれない

多分国の身分の高い者が作った島だろう


レオン「この島はな、うん。君達を捕獲しておく為にも丁度よかったんだよ。」

フリー「察しが早くて助かります。…そうか…。このような島が、俺達が眠っている間に…。どのくらいの期間眠っていましたか?」

レオン「一ヶ月くらいだろうな。」


レイが青くなった


フリー「一ヶ月もか…。その間にこの島は形成されていったのか…」

レオン「ちょ、ちょっとすまないフリー君。あのだな、君は賢いのは良い。流石だ。が、流石が過ぎる。頭が良過ぎる」

 

レオンは少し怯えた表情をしながら声も震えている

そもそも流石流石と言う時点で俺達の事は搾取をされているのは間違い無さそうだ

 

具体的には何だろうか?


俺が認識をしている俺の事は…

極端な事でも冷静だと言われる、親も不明で名前も無かったから「フリー」と呼ばれる、自分の誕生日も不明。しかし生まれた年は俺が育ての人に拾われた時に生後数ヶ月の子供だという推測から俺の年は14だとされている。

後は、13であろう時に既に178cmあり体格が目立つ傾向がある


この範囲だな。俺が認識をしている自身の事は


マカラ「レオンが震えているわ。あのねフリー君。君達は世界の為に訓練をして、強くなればいいの。」

フリー「何でも世界を混乱させるかもしれない原因の存在の事を話せられないのですね」

マカラ「……」


マカラの顔が青くなった


レイ「もしかしてその原因となる人って、あの長身の男の人が関係ありますか」

フリー「そう言われてみれば確かに。あの人は黒色の霧が掛かっていて姿自体は見えませんでしたが、あの人が主な原因なのではないのですか」


レオンとマカラは肩をビクッと振るわせた


レオン「さあどうかなあ。分からないけど、少し眠って頭を冴えさせてみてもいいと思うぞ。」


そう言ってレオンとマカラは俺達が眠らされたあのスプレーを出した

俺達の顔の前に吹き付ける

そこで俺達の意識は手放された

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