第5話 渡る世間は鬼だらけ
訳の分からない事件は在ったけど、何だったんだろう、あの変態坊主?
そんな事よりアタシにとっては、冷たいシャワーを浴びて鬼化が治まった事の方が重大だわ
角を弄って興奮して鬼に為ったけど、冷めると元に戻るのかしら?
見えなくなった角を探ると、確かに頭には小さな瘤みたいな出っ張りが残ってる
で、ここが一番重要なんだけど、触るとめちゃくちゃ気持ちいい♡
頭が真っ白になるくらい、性的快感に溺れちゃう
大きな声じゃ言えないけど、アソコを触るより遥かに気持ちいい
癖に為ったらどうしよう
でも、その度に鬼に変身しても困るわよね
冷たいシャワーで確実に元に戻れるのか、確かめる必要は有るわ
その為には、もう一度鬼に為って …… ♡
って違う、違う!
アタシは別に鬼になりたい訳じゃ無い
ベッドに寝転がりながら何げに自分の可愛らしい胸元を撫でてみる
ささやかながら、ちゃんと女性である事を主張している2つの膨らみは、仰向けのせいか余計に小さく感じてしまう
大っきかったな ……
自分の胸が大きいとか小さいとか、余り気にした事は無かったのは、気にしても仕方無いからだ
遺伝や体質で大きい小さいが決まるなら、それも個性だし個人差が有って当然だ
生まれながらに容姿に恵まれた者は、極少数だ
だから女性は化粧やお洒落をして、自分をより良く見せようとする
何のために?
より良い伴侶と
結局、子孫を残したいと言う生物の本能なのだろう
( 何、考えてんだろアタシ …… )
ムクリと起き上がると、改めて胸元に視線を向ける
( 大きいと肩が凝るって聞くけど、あれだけガッチリした筋肉質なら肩凝りも無さそうね )
お腹を撫でてみる
柔らかくて女性らしい身体だ
鬼は腹筋バキバキだった
やっぱり、あの肉体は何かと戦う為なのかな?
戦うって、「誰」と?
じいじは鬼はお仏様の敵とか言ってたっけ
じゃあ、もしかしてさっきの変態坊主はアタシの敵なの?
「いやいや、鬼とか関係なく痴漢は乙女の敵よね!?婦警さんもブッ殺すって言ってたし」
でも殺しちゃ駄目なんだっけ
面倒臭いな大人って …
スマホでググって見たけど、鬼はやっぱり仏道の敵らしい
でも地獄の鬼って、亡者を取り締まる側なんだよね?
「 …… 何で解釈が色々あんの?」
正解は一つしか許されない学生にとって、曖昧模糊とした世界観は理解出来なかった
AIに聞いてみても、ケースバイケースとしか返って来ない
その根拠となるのは、やはり「鬼」とは想像上の存在でしか無く、実在しないと言う事実が根底に有る
「じゃあアタシは何?」
概念としては無数に存在する「鬼」だが、現実にアタシは「鬼」になってる
だけど、スマホの中には答えは無かった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます