第6話 日常って何だ
翌朝、寝起きにまた角が生えてたアタシは朝シャンで元に戻れる事を確認出来た
但し、冷たい水シャワーで無いと効果が無いみたい
今はまだ良いけど、これから涼しく為ったらちょっと困る
鬼化のメカニズムも良く分からない
朝、目覚めると角が伸びてる
角を触ると気持ち良くて、興奮すると完全に鬼に変身してしまう
今は小さいけど、クリクリと刺激すると少し大きくなってる ……
なんだか少しエッチな気がする
ドライヤーで髪を乾かしてると、暖まって気持ち良いのか、目に見えるほどに伸びてきた
「えっ、ヤバ …… ?」
慌てて冷風に切り替えたら、頭も冷えたのか角も小さくなる
( 何かちょっと可愛いかも )
呑気な事を言ってる場合じゃ無い
セーラー服に袖を通すと、髪をセットして急いで朝ご飯を食べて家を出る
「じいじ、行って来ます!」
「おう、気を付けてな」
祖父は暫く玄関からバス停へと走り去るモモを見送った
「大丈夫かな …… ?」
駅に着くと、同級生のカナと待ち合わせ
「おはよ〜モモ♪もう平気なの?」
「うん、ありがと♡もう大丈夫 …… かな?」
電車から再びバスに乗り換え、学校へ向かう間は、取り敢えず異常は無かった
( 大丈夫、このまま何事も無く平和に …… )
校門前に網代笠を目深に被った袈裟姿の坊主が立っていた
昨日、モモの家に押し入って来たあの痴漢だ
右手の錫杖を突き立て遊環を鳴らしお教を唱えて居る姿は、およそ校門には似つかわしく無い
教師が何か問答しているが、坊主は相手にもせずお教を唱え続ける
「 …… ヤバ、何で学校に居るの?」
「どしたん?モモ、知り合い?」
「アイツ痴漢よ、昨日いきなり家に押し入って来て …… !?」
「ええっ!激ヤバじゃん、ソレ?」
カナはスマホを取り出すと、110番通報してくれた
「なに?モモを付け狙ってんの?」
「うぅ〜、分かんないけど近寄りたく無い … 」
しかしグズグズしてると遅刻してしまう
数分後、白いスクーターに乗った警官が2人やって来た
教頭含む教師5人に詰め寄られても、無視してお教を唱える変態坊主の肩を警官が叩く
「不審者に迷惑してると通報が有ってね、取り敢えず身分証明出来る物は在るかな?」
「某は何の変哲も無い、旅の修験僧でござるよ」
「うんうん、名前は?何処に住んでるの?」
「警部補、
年配の警官が職質してる間に、若い警官が無線で応援を要請した
「お巡りさ〜んっ!ソイツ、
「昨日、アタシの家に押し込んで来た変態ですっ!!捕まえて下さい!」
昨日の事件を聞いていたのか、警官達の顔付きが変わった
「少し話しを聞かせて貰おうか」
年配の警官が坊主の手を掴もうとするが、変態坊主はぬるりと身を躱すと、アタシ目掛けて走り出した
「探し回った甲斐が在ったでござるな!」
「確保だっ!!」「はいっ!」
警官2人が飛び掛かるけど、禄に見もせずに器用に避け、10メートルくらいまで駆け寄って来た
「ひいいぃぃっっ!?」
何で走りながら笑ってるのコイツ!
気持ち悪い!
逃げなきゃいけないのだろうけど、足が竦んで動けない
ドカッッッ!!
突然横から体当たりで、壁に打ち据えられる変態坊主
同級生の男子生徒が、路地から飛び出して助けてくれた
更にパトカーで応援に駆けつけた警察官達が、次々と飛び掛かり組み伏せる
「確保ーーー!!」
「マルハチヒトナナ、公務執行妨害現行犯で逮捕する!」
ガチャリ!
後ろ手に手錠を掛けられて、パトカーの後部座席に押し込められる変態坊主容疑者
「君、大丈夫かね?」
警官がアタシとカナの無事を確認すると、男子生徒にも声をかける
「自分は平気です … 小鳥遊、大丈夫だったか?」
「あ、ありがとう裕也」
「一体、何なんだ?」
アタシが知りたい
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