第4話 使用済みパンツ
「これもう履かないから、あげる」
そう言って母は、紙袋から何かを取り出した。
それは、パンツ! しかも、自分が履いてたやつ。見たところ、そんなに新しいわけでもない。
さすがにキモい。母娘でも、それはちょっとキモい。
「い、いらない」
「大丈夫だよ。お母さん、毎回手洗いしてるんだから」
えっ、パンツって手洗いしてると汚れないもん?
「いらない、さすがにそれはいらない」
断固拒否を決める私。
「大丈夫だよ」
大丈夫を連呼する母。
やめてくれえ! 何が大丈夫なんだろうか。人は歳とともに大丈夫の許容範囲が広がるものらしい。私は全然大丈夫じゃない。
置いていった。
速攻、捨てた。
そうだ、今度母に、私の使用済みパンツをプレゼントしよう。
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