第3話 賞味期限の切れたシュウマイ

「はいよ」


 と言って、突然来た母がテーブルに置いたのは、シュウマイ。レンジでチンするだけの100円のやつ。


 ぶっちゃけ、あんまり嬉しくない。


 一応、お礼を言ってシュウマイを手に取ると、賞味期限が切れていた。しかも一カ月。


「お母さん、これ賞味期限が一カ月過ぎてるんだけど」


「ああ、そうだった?」


 気だるげに、そう答える母。


「大丈夫だよ。真空なんだから」


 真空? 真空って空気がないってことだよね。これ、頑丈ではあるけど、ラップじゃない? 


「いや、真空じゃないけど」


「大丈夫だよ」


大丈夫じゃないからあ!


 っていうか、賞味期限が一カ月も過ぎてるってことは、ずっと家にあったやつ持って来たんだよね。


 我が家で冷蔵庫の在庫処理するのやめて!







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