第3話 賞味期限の切れたシュウマイ
「はいよ」
と言って、突然来た母がテーブルに置いたのは、シュウマイ。レンジでチンするだけの100円のやつ。
ぶっちゃけ、あんまり嬉しくない。
一応、お礼を言ってシュウマイを手に取ると、賞味期限が切れていた。しかも一カ月。
「お母さん、これ賞味期限が一カ月過ぎてるんだけど」
「ああ、そうだった?」
気だるげに、そう答える母。
「大丈夫だよ。真空なんだから」
真空? 真空って空気がないってことだよね。これ、頑丈ではあるけど、ラップじゃない?
「いや、真空じゃないけど」
「大丈夫だよ」
大丈夫じゃないからあ!
っていうか、賞味期限が一カ月も過ぎてるってことは、ずっと家にあったやつ持って来たんだよね。
我が家で冷蔵庫の在庫処理するのやめて!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます