5Gに気をつけろ📶

　（前注（ぜんちゅう））

　ここでは、第五世代（だいごせいだい）電磁波（でんじは）について述（の）べたいのではない。

　代わりに……

　（G1）—傲慢（ごうまん）なる勿（なか）れ

　（G2）——愚痴（ぐち）る勿（なか）れ

　（G3）———我慢（がまん）白（しろ）

　（G4）————ご機嫌（きげん）で色（いろ）

　（G5）—————ごめんなさい白（しろ）

　以上（いじょう）、生（い）き抜（ぬ）く術（すべ）としての五（いつ）つの""'G""'について述（の）べる。

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　（G1）—傲慢（ごうまん）なる勿（なか）れ

　あなたは、確（たし）かに唯一無二（ゆいいつむに）だが、独（ひと）りなので弱（よわ）い。

　足許（あしもと）の、虚栄（きょえい）の踏み台（ステップ）を見（み）よ。

　臨終（りんじゅう）の限界（ジェンガ）みたく、動揺（ゆ）らいでいる。

　成（な）る早（はや）にて、捨（す）つべし。

　　　五蘊盛苦（ごうんジョーク）-第一（だいいち）

　　傲慢（ごうまん）No!! 碧海（へきかい）の縁明螺流筒（エメラルド）を夢見（ゆめみ）、ボーマン嚢（のう）から六角（ろっかく）劈開（へきかい）の灰汁甘磷（アクアマリン）濾過（ろか）。

　（G2）——愚痴（ぐち）る勿（なか）れ

　あなたは、愚痴（ぐち）が結局（けっきょく）のところ、態度（たいど）や噂（うわさ）の波紋（はもん）となって当該者（とうがいしゃ）へと伝言（でんごん）されることを知（し）っている。

　黒体（こくたい）輻射（ふくしゃ）の鉛筆（えんぴつ）筆記（もじ）も、遠遙（とおはる）の音（ね）も身近（みじか）の音（ね）も、等（ひと）しく波動（はどう）であり、殴（なぐ）る蹴（け）ると大同小異（たいさなし）。

　愚痴（ぐち）るのは、あの人（ひと）に（想像（そうぞう）せよ）、何（なん）らかの劣等（ひけめ）を感（かん）じて、悔（くや）しいからだろう。あるいは単（ひとえ）に憧憬（どうけい）の裏返（まなざ）しか。

　なら、実力（じつりょく）でわからせてやればいい、道程（どうてい）は長（なが）いだろうが。

　そして愚痴（ぐち）ると何（なに）よりも、あなたの魂（たましい）の程度（ていど）が堕（さ）がる。

　　　五蘊盛苦（ごうんジョーク）-大日（だいにち）

　　G∩CCIを愚痴（ぐち）Lūna（ルーナ）。

　（G3）———我慢（がまん）白（しろ）

　あなたは、前頭葉（ぜんとうよう）の矮小（わいしょう）な老若（ろうにゃく）餓鬼（がき）ではない。

　その代（か）わり、光線銃士（ガンマン）である。

　日夜（にちや）突発（とっぱつ）——108——する煩悩（ぼんのう）の脳腫瘍（のうしゅよう）は、質量数（しつりょうすう）六〇（ろくじゅう）鈷藍（コバルト）の——‘ºCo——のγ（ガンマ）光線（せん）をもって、切除（せつじょ）せねばならぬ。

　我慢（がまん）は準備（じゅんび）体操（たいそう）や助走（じょそう）の類（たぐい）である。つまるところ、最（も）ｯ強（し）ｨ望（も）ゥのための蓄（たくわ）えである。

　忍耐（にんたい）なき者（もの）に日進月歩（しんぽ）も足跡遠離（ちょうやく）もない。

　　　摩訶我慢腹痛辛抱（まかーがーまんはらいたしんぼう）（五蘊盛苦（ごうんジョーク）-第三（だいさん））

　　我（われ）、我慢（がまん）銃士（ガンマン）、慢心（まんしん）とは相違（そうい）なり。

　（G4）————ご機嫌（きげん）で色（いろ）

　明（あか）かり求（もと）む先（さき）は日（ひ）か月（つき）か。

　あなたは、陽ノ輪ノ晃（ひのわのひかり）で赫（あか）るい日中（ひる）に活潑（うご）く恒温血（こうおんけつ）の動物（どうぶつ）なのであって、完熟円ノ胱（なかんづくのひかり）の清静（せいせい）冷暗（れいあん）に蠢（うごめ）く吸血鬼（こうもり）ではない。

　上機嫌（ライトサイド）も不機嫌（ダークサイド）も、エネルギーの|絶対値（ぜったいち）|は共有（きょうゆう）するが、陽陰（プラマイ）の符号（ふごう）が各々（それぞれ）他人様（ひとさま）に与（あた）える影響（えいきょう）は、蟻象（ぎぞう）乖離（かいり）。

　　　五蘊盛苦（ごうんジョーク）-Zion（ザイオン）

　　我（われ）、毎日（まいにち）日光（にっこう）日光（にっこう）阿鼻（あび）、御機嫌（ごきげん）なり。

　（G5）—————ごめんなさい白（しろ）

　あなたは、己（おのれ）の間違（まちが）いを知（し）りながらつまらない腐卵無意識（プライド）から「ごめんなさい」のほんの六字（ろくじ）が言（い）えぬような莫迦（ばか）ではない。

　具象（ぐしょう）顕現（けんげん）する諦観（デイーガ）のあなたは、調教（ちょうきょう）された超自我（ちょうじが）の降雨（シャウワー）と、最（いと）素直（すなお）な暗混砂州（アンコンサス）の間欠泉（スプリンクル）との挟隙（きょうげき）で出れぬ連板（ディレンマ）する。

　ごめんなさい、は六面楚歌（ろくめんそか）より逐電（ちくでん）出奔（しゅっぽん）するための手軽（ライト）な読経（スペル）である。

　声（こえ）に出（だ）して、楽（らく）になればいい。

　　　五蘊盛苦（ごうんジョーク）-梯梧（でいご）

　　宙（ちゅう）、三途（かわ）逝（い）苦（く）諦（てい）五ｫ蘊（ご・う・ん）。

　加筆的（おまけ）に……

　（備忘的議事録（ぎじろく））——————覚ノ型（おぼえのかた）を授（さず）く

　傲慢（ごうまん）、愚痴（ぐち）、我慢（がまん）、御機嫌（ごきげん）、御免（ごめん）。

　厚顔無恥（こうがんむち）の蝦蟇（ガマガエル）、蜚蠊（ゴキブリ）喰（く）らって、ごめんなさい。

　最後（さいご）に。

　　　5G（ファイブジー）に気（き）をつけろ

　　　さもないと-otherwise（アザァワイズ）

　　　災禍（わざわい）いずれ、降来（こうらい）す

　　　〈了〉