第二章

白雲:はぁ…と言いますと?

警官:それをこれから話す。

睨まれた。何も睨まなくてもいいじゃんか。

警官:2人にはこれから、とある事件が模倣された建物に行ってもらいます。そこで謎を解いて無事に出られたら、ゲームクリアです。まぁ、これは言ってもいいかな。先日のあの事件の模倣です。遺族の方はお辛いでしょうが、今対面している男が犯人であることを強固にするために、どうぞお力添えよろしくお願いします。

少女:分かりました。要は体のいい自白剤ですね。

少女はそうハッキリ切り捨てると、俺にこう言った。

少女:私は、あなたが犯人でないことを、祈っています。

白雲:犯人、じゃないことを、ですか…?

少女:はい。何が何でも、あの時、犯人と対峙したと、そう思いたくないのです。

白雲:…分かりました。精一杯、努力します。

警官:それではお二人共、準備をしましょうか。

白雲:は、はい。

そう言い終わると同時くらいに、俺の視界は塞がれた。恐らく、建物がどこにあるかを隠すためだろう。それはいいのだが…。

白雲:首の、これは?

警官:貴方の命綱、とだけ言っておきます。

白雲:命綱…。

この首輪が、命綱…?何をする気なんだ……。

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