第2話 お花

(何のお花なら喜ぶかなー?)


日向はお花をあげる気満々のようだ。ちなみにお花をあげるのは人間独特の求愛行動である。家へ帰ると日向は日課で育てているお花に水をあげている。日向はお花が好きなのである。


(あ、そうだ!僕が育ててた青いバンジーはどうかな?)


とふと思いついた。そこで青いパンジーをあげてみる事にした。


「あ、あの!これよかったら!」


と渡したのは青いパンジーである。果たして志保は喜ぶのだろうか。


「わあ!ありがとう!これって無農薬?」


無農薬かどうかを気にするのは志保ぐらいだろう。


「え?あ、うん。僕が種から育ててたものだから恐らく無農薬かと。」


と日向は答えた。すると日向は笑顔で


「やったー!じゃあ、このパンジー食べれるっ事…!?」


と言った。パンジーはエディブルフラワーなので食べる事ができる。ただし、お店に売られているバンジーは農薬が使われている可能性があるので食べてはいけない。


「え?食べる?う、うん。まあいいけど。」


と答えると、志保はパクっとバンジーを食べたのだ。


「なるほど。こんな味がするんだ!さっぱりしてるね!」


と志保は言った。パンジーはそのまま食べるより料理を彩ったり、砂糖漬けにして食べられることが多い。


「ありがと!コアジサシ君!」


と志保はお礼を言うと日向は満更でも無さそうな顔をした。そしてそのまま去っていった。


(次はショッピングモールにでも誘ってみようかなー)


と日向はもう次の計画をしている。果たして志保はどんな反応をするのだろうか。


このお話に登場したパンジーの花言葉は「私を思って」等があり、告白にはもってこいである。しかし、日向も志保も気付いてないようだが…。パンジーには他にも花言葉があるので気になった方はぜひ調べてみてほしい。

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