コアジサシ君の求愛行動!

@yatyuzuki

第1話 コアジサシ君の求愛行動!

ここはとある学園である。


「ぼ、僕と付き合ってくれませんか?」


と、男のが告白した。彼の名前は日向、この物語の主人公だ。


「付き合うって何に?」


と女の子が答えた。彼女の名前は志保。そう、女の子は馬鹿なのだ。何度も何度も告白されるのだが、意味を全く理解していない。


(とりあえず僕の印象を良くするために何かプレゼントしてみよう!だけど何がいいかな?んー…。あ、僕釣り好きだし、魚あげてみるか!)


日向はそう考えたのだ。そこで告白した翌日、魚をあげてみることにした。


「あ、あの!よかったらこれあげる!」


と日向は勇気を出してあげてみた。すると、


「ごめんね?君とは番になれない」


と志保は答えた。番とは簡単に言うと夫婦のようなものである。


「つがい?い、一体どうゆうこと?」


と、日向はきょとんとしている。それもそのはずだ。番になれとは一言も言ってないのだ。


「あれ?知らなかったの?んーっとね、コアジサシとかカワセミとかは求愛給餌って言ってオスがメスに魚を渡すの。それでメスが魚を飲み込んだら夫婦になるの。まあ、簡単に言ったら結婚指輪みたいなもんだね。」


と志保は言った。志保は勉強はあまり得意では無いのだが、生き物や植物については誰よりも詳しいのだ。


「番にはなれないけど、友達になったげる!今日から君の事コアジサシ君って呼ぶ!」


志保は笑顔でそう言った。


(何かよくわかんないけど、求愛給餌?ってやつなら告白に気づいてくれるんだ!)


と日向は思った。動物の求愛行動なら気づいてはくれるが、いいよと言ってくれるとは限らない。


「おーい、志保!」


と、志保が誰かに呼ばれた。


「じゃあね!コアジサシ君!」


と志保は去って行った。


(次は何あげてみようか。お花とかどうかな〜。動物についてやたら詳しいし植物とかにも詳しいだろうからね。)


ちなみに求愛給餌は主に鳥が行う求愛行動である。志保の言う通り人間の結婚指輪のようなものである。求愛行動は求愛給餌以外にもあるので気になったら調べてみてほしい。



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