第2話 立っている人

この街には有名なおばさんがいる。

させたろか、おばさん。

若い子に「させたろか」と言いながらニヤニヤしている年老いた女性だ。

みんな、そのおばさんをみるとまるで妖怪を見たように

逃げたしながら、叫んで遊ぶ。

だけど、あの日。私は、見た。

あのおばさんを囲んで何かしているおじさん達を

私は、なんだか、、、その時の雰囲気が異様で怖くてヒッと声を出した。

するとその中の一人のおじさんの顔は、させたろかおばさんよりも

もっと、ニヤニヤしててまるで瞳の奥がないみたいに暗かった。

そして、唇は今まで見たことないくらいグシリと曲がっていた。

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