第四章:血の繋がり
祖父が呪いの始まりに関わっていたという事実は、俊介にとって信じがたいものだった。しかし、メッセージはより過激になり、彼の周りでは魚の腐った匂いが漂うようになった。阿偉は恐怖に耐えかね、しばらく実家に帰ると言って台北を離れた。
一人になった俊介は、実家に戻り、祖父の遺品を調べ始めた。
古いアルバムをめくると、そこに祖父が若い頃、釣りをしている写真があった。祖父の隣には、まだ幼い父が立っている。そして、その写真の背景、ぼやけた木々の間に、赤い服を着た小さな女の子が写り込んでいるように見えた。
さらに、祖父の日記を見つけた。乱れた筆跡で、ある日の出来事が綴られていた。
「今日の釣果は不思議な鯉だった。顔は人間のように見え、『我が子を返せ』と聞こえた。不気味な声だったが、無視して持ち帰った。しかし、その夜から娘(私の母)の様子がおかしい。何か赤い服を着たものに話しかけているようだ……」
俊介は驚愕した。祖父は、呪いの鯉を殺した漁師の末裔だったのだ。そして、その呪いは彼の母親、そして彼自身にまで及んでいた。
その夜、俊介の部屋のドアを叩く音がした。
「ジュンジェ、家にいるの?」
それは阿偉の声だった。しかし、声は不気味に響き、どこか魚の鳴き声に似ていた。
俊介がドアを開けると、そこに阿偉の姿はなかった。代わりに、床に大量の魚の鱗が散らばっていた。そして、その鱗の中心に、一枚のメッセージが置かれていた。
「お前も、家族になるんだ」
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