ほしかったもの
Iloha
第1話
じんじん、ずきずき。
体中が痛くて
「痛いよー」と泣いてしまった。
47歳が痛いよって泣いてんですよ。
気圧の変化かな、疲れかな。
ストレスなんて言いたくない。
嫌だ、認めない、認めないんだ。
観念して病院に行く。
誰かに言ったって仕方ないもん。
もう何回行ったんだろう、やんなる。
「はい、どうかな。調子は」
先生は優しく微笑む。
「体が痛いです」
「体が痛い!?」
先生は身を乗り出した。
心配してくれてる。
「痛い時はどんな時かな。
朝じゃない?リウマチじゃないね…」
「心因性だね。いつものお薬で様子見てね」
また先生は微笑む。
お礼を言って、
支払いを済ませる。
帰り道に桃を買った。
体が痛いって先生があんなに慌ててくれた。
いつもひどい目にあったりしても、
私って心配されない。
なんでかは分からない。
でもさ、平気なんかじゃなかったよ。
いつも平気じゃなかった。
先生が心配してくれてさ、
私嬉しかったよ。
ずっとそんな風に言って貰いたかった。
認めよ。ストレスで痛いんだ。
嬉しかった。
先生、ありがとう。
ほしかったもの Iloha @Iloha
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★18 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
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