10

「しかし二年連続で首席卒業した強者が入隊してくるなんて。僕は本当に部下に恵まれてるよ」


「良かったですね。ほんと恵まれてますよ。俺もリタも頷けば本部所属だったんで」


「このドヤ顔……酒入ったら少し妹に似てきたね」


「やっぱ兄妹だわコイツ……あ、その烏龍茶とお冷やこっちのテーブルでーす。どうもありがとうございます。ほら新人、水飲んどけ」


「俺まだ全然ですよ」


「いいから飲め」


「大丈夫なんだけどなぁ、父さんも母さんも酒強いし。酒に関しちゃ若干無敵ですよ。ははは」


「なんだそのドヤ顔……後で知らねえぞ」


 私はまだ駄目だけど、兄ちゃんは十八才だから今年からお酒が呑めるので注文はアルコール。

 うん、微妙に知らない兄ちゃんが隣に居る。


「なるほど。兄ちゃんアルコール入るとこうなるのか」


「ん? なんか変わってる? いつも通りじゃね?」


「私の兄ちゃんだなぁって感じだよ」


「それ何も変わってねーじゃん。俺は何があってもお前の兄ちゃんだよ」


 変わってないけど変わってるんだよ。

 と、似た者扱いされている私達二人を見ながら、ソフトドリンクを片手になんだかんだ楽しそうにアイザックさんは言う。


「しかしマコっちゃんは二年連続でフラれた訳だな。可哀想に」


「「マコっちゃん?」」


 誰だろ……マジで誰だ?

 私と兄ちゃんどころかミーティアさんや近くの皆まで首を傾げていると、アイザックさんが答えを言う。


「トウマ・コリンソンって言えば分かるか」


「それなら分かるけど……兄ちゃんも分かるよね」


「ああ。コリクソン特等を知らねえ滅魂師はいねえだろ。何せ現役最強の滅魂師だ。ちなみに俺はあの人に本部所属を打診されました! 確かリタもその筈」


 ドヤ顔の兄ちゃんの言う通り、多分滅魂師で彼の名を知らない人はいないと思う。

 若くして最高位の特等の階級に着き、それに恥じない実力を持つ凄い人。

 私も飛び級とかいうかなりのレアケースな事をやっている上に既に一等っていう感じだけど……凄さでは私の比じゃない。

 いくら滅魂師が実力主義とはいえ、確かまだ三十行ったか行ってないかの年齢でそんな階級になっている人なんて前代未聞なんだ。

 アイザックさんと二、三歳位しか変わらないのにね。なんだこの差。

 ……とまあコリクソン特等の事は分かるけど。


「で、なんだよそのマコっちゃんって気の抜けたあだ名。何がどうなったらそうなる?」


「良い質問だミーティア。ほら、トウ【マ・コ】リクソン。【マコ】マコっちゃんだ」


「よくもまあそんな威厳の欠片もないあだ名を……本人前に言ったら怒られますよ」


 兄ちゃんの指摘に指を振るアイザックさん。


「大丈夫さ。何せ訓練校時代からの僕の後輩だからね。なんならマコっちゃんは僕が育てたと言っても良い」


 わははと笑うアイザックさんのコップにミーティアさんは視線を落とす。


「お前これ酒じゃねえだろうな」


「僕の信用無さすぎないかい。呑んでないし本当に僕の後輩だって。なんなら本部に居た時も僕の部下だったよ。良く面倒を見てやったものさ」


「面倒見て貰ったの間違いじゃねえのか?」


「ていうかアイザックさん、元々本部に居たんですか?」


「そうだとも。七年程前までは本部所属だったんだ」


「じゃあなんでこんな片田舎の支部に……ってそうか七年前っていうとアレだ。62支部が設立されたタイミングですか?」


「その通り。僕は創設メンバーという訳さ」


 7年前までこの辺りは別の支部の管轄だったんだけど、あまりに管轄が広すぎて手が回らないって事で新たに62支部が設立された訳だ。

 ……その創設メンバーで、当時から支部長を任されているといえば聞こえは良いけど。


「左遷だよ左遷。本部からこんな片田舎にぶっとばされるって事はそういう事だよ」


「ミーティア。キミのコップにも酒が注がれているんじゃないだろうね。暴言を吐き過ぎだ」


「いつも通りじゃないですかね」


「そういえばそうだ……なんてこった」


 ミーティアさんの言う通り多分アイザックさん左遷されてきたっぽいんだよね。

 で、新設されたばかりで人員もろくにいないド田舎の新支部の支部長に任命されたと。

 島流しかな? 陸続きだけど。


「しかしミーティア。事この話に関して言えば僕への攻撃はブーメランになるのだよ」


「ほう?」


「あの時の人員が全くいない、どうすんねんこれみたいな状態の支部に初期メンバーとして訓練校を出たキミも配属されている。それはつまりそういう事だろう!」


「いやそれは私の地元が此処ってだけだろ」


「……」


「残念ながらブーメランなんて飛び道具じゃなく、拳叩き込む派なもんで」


 完全敗北って感じだ。ミーティアさんに勝ってる所見た事ねえ。

 ……しかし一年越しに判明した事が一つ。


《確か君の地元となると62支部所属になる筈だが、あそこの支部長が中々癖の強い人らしくてな。知り合いの彼の元部下曰く、裏で太陽沈まぬ昼行燈と呼んでいたらしい》


《それただのアレな人じゃないですか?》


《だがその部下曰く良い人なのは間違いないとの事だ。なんだかんだ信頼できるとも言ってた》


《酷い二つ名がインパクト強すぎて殆どフォローになってない気がします……》


《そ、そうか………………えっと、ガム食べる?》


《い、いらないです……》


 あの時の会話に出て来た元部下ってコリクソン特等本人だな絶対。

 ……しかし改めて考えても凄くしっくり来る二つ名だね。

 ちょっと本人には伝えにくいけど。


「そうそう、コリクソン特等がアイザックさんの事太陽沈まぬ昼行燈って言ってましたよ」


 兄ちゃんんんんんんん!?

 普段の兄ちゃんなら絶対にそんな事言わないのに、酒の力って怖い!


「……なんかカッコいい呼ばれ方してるな僕」


 ま、まあ言われた本人が何も気付いて無いなら別に良いのか……良いのかな?


「おいお前それ馬鹿にされてんぞ」


 まあ良かろうが悪かろうがもう手遅れだけど。


「一応昼行燈のこれ誤用らしいけどよ、多分言いたい意図としてはやる時はやるけど、やる時が無い。名ばかりの最終兵器みたいな扱いだぞ」


「なんと!? 確かにそれは酷い言われようだ! よく皆で通っていた定食屋に実は大々的に宣伝していないだけでポイントカードが存在していた事を教えた恩を忘れたか!」


「そんな程度の恩しか売ってねえからじゃねえかよ」


「そんな程度とはなんだ。そんな程度とは! あの店のポイントカードを舐めて貰っては困る。何せ一回来店で1ポイント。そして3ポイント溜めれば絶品の小鉢一品とソフトドリンクが無料になるんだ。小鉢かソフトドリンクじゃない。小鉢とソフトドリンクだぞ!」


「なんかお店の回し者みたいっすね?」


「お気に入りだったからね。大将は元気にやってるだろか。中々ご高齢だったからなぁ」


「……ちょっと待ってください」


 兄ちゃんが何かを考えこむように口元に手を当ててそう言った後、ポケットから財布を取り出しつつ言う。


「3ポイントで小鉢とソフトドリンク無料で店主がご高齢の定食屋……まさかこれでは?」


 そう言って兄ちゃんが取り出したのは黄色い厚紙のカード。


「おお、まさにそれだ。食事処満月亭ポイントカード! まさかキミも通っていた口か!」


「日替わり定食で偶に出る通常メニューに無いハンバーグ。数量限定ですけど頼めば普通に作ってくれる裏技あるの知ってました?」


「当然だとも。そうだポイントカードだけじゃない。それもマコっちゃんに教えたぞ僕は」


「ん? ちょっと待て。あーしも通ってたぞその店! え、何? あのハンバーグ普通に注文できるのか!? それにポイントカードって、んなもん知らねえぞ!」


「滅茶苦茶食い付きますねミーティアさん」


「だってリタ! 満月亭のハンバーグだぞ! これに食い付かない奴はいねえだろ!」


「いや知りませんよ」


「ちょっと待って。この感じ、リタお前……満月亭に行った事無いのか?」


「ないよ」


 兄ちゃんの問いに頷くと、一気に場の空気が騒めき出す。

 え、何?

 この場の皆通ってた感じ!? 異端なの私だけ!?

 そして皆の言葉を代弁するかのようにアイザックさんは言う。


「リタ。キミは帝都に何をしに行ってたんだ」


「いや普通に滅魂師になる為の勉強しにでしょ……」


 ……言いながら軽く周囲を見渡すが、誰も頷いてくれない。

 それどころか私を異端児扱いする声が聞こえてくる!


「え、何? そんな暴論に同調される位美味しいの!?」


「こうして地元帰って来たのにポイントカード入ったままになってる位にはな」


「ちなみにもう何年も帝都に行ってない僕の財布にもまだ入ってるよ」


「兄ちゃんはともかくアイザックさんのはただずぼらなだけでは?」


 レシートとか入ったままになってるもんこの人の財布。

 でもとにかく……そこまで言われるなら今更ながら食べてみたくなってきた。

 もう遅いけど。


「……くそぉ、自炊派だったのが仇に……ッ」


 料理得意だし自炊だったら同じ予算でお店で食べるより一杯食べられるとか食い意地張った事考えてた私の馬鹿!

 と、そこでふと気になった事が出て来た。


「ちなみに兄ちゃん。私の作ったハンバーグとどっちが好き?」


 私の得意料理はハンバーグだし、帝都に居た時に兄ちゃんにも食べて貰って高評価だった。

 ミカからもお父さんにもお母さんにも滅茶苦茶美味しいって言って貰えた!

 その満月亭とかいう所のハンバーグにだって負けない自信がある。

 負けてたまるかぁッ!


「そりゃお前……」


 兄ちゃんは途中で……黙り込んだ。

 そして数秒の沈黙の末に静かに口を開く。


「リタ覚えとけ。世の中って奴は1と0、白と黒みたいに簡単に割り切れるもんじゃなくどこまでも無責任で曖昧なものなんだ。これもまた、難しい問題だと俺は思うよ」


「おい誤魔化すなよ兄ちゃん」


 そしてその誤魔化し方は明言を避けているだけで実質答えじゃん!


「ああもうやだ! このまま負けっぱなしでたまるか!」


 私は拳を軽くテーブルに打ち付けて言う。


「何か! 何か帝都に出張する用事とかってないですか!? まずは敵を知らないと!」


「敵ってお前なぁ……」


「兄ちゃんはちょっと黙ってて! で、何か無いですかアイザックさん!」


「うむ……特に無い……かな。うん、無いね」


「いや、ひとつあーしに考えがある!」


「はいミーティアさんどうぞ!」


 何故か若干テンション高めに手を上げたミーティアさんを促すと、そのままのテンションで言葉を紡ぐ。


「昇進試験だ! 准等以上の試験会場は帝都の本部だった筈だからよ、試験受けに行くついでに食べてくりゃ良い!」


「それは待ちたまえ!」


 アイザックさんは慌てた様子で言う。


「どうした? 公私共に悪い案じゃねえだろ?」


「駄目だ。考えてもみてくれ。二年目な上にまだ未成年のリタに階級で並ばれるのは……なんかこう……ねぇ!」


「よし! 私、試験勉強頑張ります」


「っしゃ応援するぜ!」


 ミーティアさん含め皆が応援の言葉と拍手を向けてくれる。

 ……よし、公私共に大事な事だからマジで頑張るか!

 まあ公の方は准等になっても何も変わらないと思うんだけど。

 良くも悪くも62支部だし。


「……でも良く考えたら私その店の場所含め何も知らないんだよね」


「だったらその昇進試験の時はあーしも付き添いに行ってやる。久しぶりにあの店のハンバーグは食べたいし……あとついさっき帝都に行く予定も出来たからな」


「予定? しかもついさっきってどういう事ですか」


 ていうかさっきからミーティアさん若干ノリがおかしくない?

 私が首を傾げると、ミーティアさんは若干不機嫌そうな表情と声音で言う。


「マコっちゃんの野郎、何が太陽沈まぬ昼行灯だ。ふざけた事言いやがって……半年に一回位は日ぃ沈んでんだろ……」


 そう言ってミーティアさんは机をバンと叩く……ってなんか私のと違ってガチっぽい勢いなんだけど!?

 そして勢いそのまま、ガチっぽいキレ方でミーティアさんは叫ぶ。


「一体そのマコっちゃんって奴は何見てやがったんだ! 節穴か? だからあーしは! 何適当にこの馬鹿の悪評を振り撒いてんだって! 文句言いに行きてえんだよ!」


「あの……ミーティアさん?」


「何やら様子がおかしいみたいだね……ちょっと失礼」


 アイザックさんはミーティアさんのコップを手に取ると、軽く匂いを嗅ぐ。


「なんて事だ。これはウーロンハイじゃあないか!」


「ウーロンハイ……兄ちゃんウーロンハイってお酒だよね」


「ガッツリ酒だな……ミーティアさん下戸とか言ってなかったか?」


「とにかくあーしは! このバカ馬鹿にしたバカに抗議するんだぁー!」


「下戸だからこんな事になってるんじゃないかな」


「そうっぽいな。ていうか昼間揉めてるところ加勢に行った時も薄々感じてたけど、この人ちょっとツンデレっぽくね?」


「え、ツン……なに?」


「いや、意味解んなきゃ良いんだ。改めて考えてみりゃ多分今の失言だし」


「そうなんだ。でも良かったら後で意味だけ教えてよ」


「ん、まあ良いけど」


「そこの二人! 平和に冷静に話している場合か! これは大変な事だぞ!」


 アイザックさんは僅かにミーティアさんから距離を取り構える。


「ミーティアは下戸な上に酔い方が酷い。つまり色々な意味で呑ませてはいけない奴なのだよ! くそ、せめて僕の方に酒が回ってきていれば!」


「それアイザックさんが呑みたいだけじゃないですか?」


「失敬な!」


「そうだぞ! コイツなんだかんだこういう時マジ吞まねえからな! 死ぬ程吞みてえのに! ていうか多分皆呑ませる為に今日のシフト組んでんぞコイツ! なんだかんだ立派なんだぁ!」


「この通り絶対思ってない事まで口走る黒歴史製造マシーンにまでなってしまう!」


「全くそう思われてないって自分で言うの悲しくないですか?」


「半分位自業自得なのは分かっているからね!」


「八割位の間違いだろうが!」


 そう訂正したミーティアさんの……拳が飛ぶぅッ!


「うぉっと!」


 素面な事が功を制したのか咄嗟に掌で拳を受け止めるアイザックさん。

 良く止めたな今の。


「んだよぉ! そこは受けろよぉ!」


「酔って人殴ったら、例え相手が僕でも後で死ぬ程ヘコむだろキミは! あ、すみませーん! お水ピッチャーでお願いしまーす! ほら、水来るから水飲もう水!」


「酒飲んでねえのに要らねぇ! てか返せあーしの烏龍茶! なんかそれ良い感じなんだ!」


「だからこれウーロンハイ! というか皆見てないで助けてくれ! 引き剥がしてしばらくすれば多分寝るから……あ、女性陣限定だからね。こういう時と男連中が動くとなんかこう……コンプライアンス! コンプライアンスが!」


「しゃーないですね」


 渋々という空気だけは出しつつ、一番近くに居た私が出陣する。

 今個人的には良い空気になっていると思う訳で、そんな中誰か怪我する怪我させるみたいな一線超えちゃう事にならないように、この辺の問題はクリアさせとくべきだ。


「おいリタお前怪我人なんだから気を付けろよ」


「いやいや猛獣相手にするのとは違う訳だからさ」


「ん? リタ……猛獣? 今あーしの事猛獣とか言ったかぁ?」


 ふらぁっと立ち上がったリタさんがテーブルを周って歩み寄ろうとした私に自分から近づいてくる。

 ……うへぇ、これまさかそういう流れか?


「気を付けるんだリタ! 酔ったミーティアはまさに酒拳使いだ!」


「そうっぽいですね!」


 さっきのパンチのキレを見る感じガチだ。

 そもそもウチの支部で魔術無しで殴り合いをしたら……いや、殴り合いに限定したら間違いなくこの人が一番強いんだ。

 心して掛からねば!


「なーにがそれっぽいだ。あーしが酔った勢いで人殴ると思ってんのかよ」


「十数秒前の事お忘れで!?」


「もしくは僕は人と思われていないのか……」


「それ言ってて悲しくならないですか?」


 兄ちゃんがアイザックさんにそう指摘する最中、私に伸びてきた腕は……明らかにパンチの軌道ではなくて、その腕は私の首に回される。

 そして私の肩に体重を掛けながらふらふらするよっぱらい……ミーティアさんは、ノリノリな感じで私に言う。


「ま、あーしの拳の使い所は此処じゃない訳だ。リタァ、お前もそうだろ? 一緒に帝都でマコっちゃんシバき倒して天下取ろうな!」


「あの、それは一人でやってくれません?」


「いや一人でもやらないでくれないかい?」


 それはそう。本当にそう。

 ……そしてそれ以上の返事が無い。


「……寝てますね」


 スヤッスヤだ。あまりに急にスヤッスヤだ。どうなってんだこの人。


「よし、どうやら一件落着のようだね……ん? ちょっと待て。良く考えたらこの後の当番は実質僕一人って事か?」


 その事実に気付いたアイザックさんに、周りの皆が「まあ飲んで飲んで」「飲んで忘れるっすよ!」とピッチャーから注がれた水を差し出して来る。


「此処までテンションの上がらない飲んで飲んでは中々ないねぇ! でもありがとう!」


「アレだったら私ミーティアさんの代わりに出ます?」


 座布団を枕にしてミーティアさんを寝かせながらアイザックさんに提案すると、彼は首を振って言う。


「いや怪我人に頼む訳にはいかないからね。その辺は弁えてるさ。この場合申し訳ないが酔いの浅い誰かを──」


「「「「「「すみませーん、注文お願いしまーす」」」」」」


「キミ達良い性格してるよ……僕の部下こんなのばっかだ……」


 実際、皆良い性格してると思うよ。

 その後頼んでも精々が度数の低いお酒だったし、この後もきっとそうだ。

 そして多分そういう人達との飲み会だから、年齢的にお酒が飲めない私でも楽しく参加できてるんじゃないかなって思う。

 飲めたらもっと楽しいんだろうけど。

 ……あと一年か。楽しみだな。

 うん、こんな風に楽しみな事が先々に一杯ある。

 今だって楽しいのに。


『りっちゃんはこのままで良いの? 本当に自分のやりたい事をやれてる?』


 ふとサキのそんな言葉が再び脳裏を過る。

 それに対して改めて思うんだ。

 私の人生は凄く充実しているって。

 今も……きっとこの先も

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