第4話 施設長とサビ管
コウイチは静養室で待っていた。
しばらく待つと2人の男女が現れた。
栗山施設長「こんにちわ、初めまして施設長の栗山です」
(男性)
丁寧に名刺を渡された。
村瀬サビ官「こんにちわ、初めまして村瀬です。本日はよろしくお願いします」(女性)
丁寧に名刺を渡された。
(サビ官とは、サービス管理責任者の略である。施設運営のサービス責任者)
コウイチはたじたじになりながらも名刺を受け取った。
コウイチ「あ。。。よろしくお願いします...」
栗山施設長「よろしくね、どうぞお座りください」
コウイチ「はい、失礼します」
村瀬サビ官「早速ですが、履歴書の方はご用意していますか?」
コウイチ「はい、どうぞ」
コウイチはカバンの中から履歴書を出した。
村瀬サビ管は、履歴書を受け取り内容を確認した。
村瀬サビ管「確認致しました、それでは簡単に面接を始めたいと思います。よろしくお願いします」
コウイチ「よろしくお願いします...」
村瀬サビ官「まず、始めに履歴についてですが転職が多いのは何か理由がありますか?」
コウイチは息が詰まりかけた。
しばらく沈黙が続くと2人は心配そうにした。
栗山施設長「ムカイさん、ゆっくりでいいですよ」
村瀬サビ官「ゆっくりでいいので簡単にご説明お願いします」
コウイチはやっと口を開いた。
コウイチ「はい、あの転職が多い理由は...理由は...」
村瀬サビ官「はい、多い理由は?」
コウイチ「自分は飽き性でして、中々定着できる仕事がなかったのが理由です。それから...」
村瀬サビ官は、ゆっくりと頷いた。
コウイチ「それから人間関係が苦手でパワハラや男性からのセクハラも受けた事があります...」
村瀬サビ管「それは大変でしたね。ご安心ください。弊社はそういった事例はあまりないので安心して働けると思います」
コウイチ「そうですか、ありがとうございます...」
村瀬サビ管「定着できるかは期待に答えかねますが、一旦弊社の仕事内容は把握していますか?」
コウイチは、軽く頷いた。
コウイチ「はい、生活介護と承知しています」
村瀬サビ管「そうです、具体的に何をするか想像出来ますか?」
コウイチ「はい...食事とかトイレ介助とかですかね...」
村瀬サビ管「そうですね、しかし弊社は特殊でして
普通のデイサービスとは違います。なにが違うかはフロアを一通り見たら分かると思いますが、重度の体が不自由な方達です。それに意志疎通もままならない方もいます。そういった方達を介護するということはとても大変ということを承知頂きたいです」
コウイチ「はい、承知しました...」
村瀬サビ管「では、お仕事の内容を確認したところで体験してから実感致しますか?」
コウイチ「はい、お願いします」
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