とある町に建つ時計台。楽士人形のかなでる音色に、美しく着飾った天女が踊る、機械仕掛け。その天女を手掛け、並々ならぬ熱意と情愛をそそぎ続ける老職人。それは、在り得たはずで、在り得なかった、夫婦の哀しい姿だった。天も涙をしたたり落とさずにいられぬ、数十年にわたって磨き上げられた愛の物語。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(139文字)
天才と言われる彫刻家。彼が刻んだ天女像にまつわる短編。普通の人間であれば記憶の中で恋人の姿はやがれ色褪せ、忘れることも出来たかもしれない。だけど彫刻家は愛する人を彫像という形で再現できてしまった。これを喜びと見るか、あるいは悲劇と見るか。ついそんな思いを馳せてしまう物語でした。
もっと見る