第17話

 あの夜、凍てついた沈黙を破るか細い感謝の言葉が紡がれて以来、俺のアパートの空気は、張り詰めていた弦が緩やかに解かれるように、その性質をゆっくりと変えていった。もちろん、全てが一夜にして解決したわけではない。彼女の心に深く刻まれた傷跡は、そう簡単に癒えるものではないのだろう。だが、分厚い氷に覆われた湖面に、春の陽光によって最初の亀裂が走ったかのように、そこには確かな、そして後戻りのできない変化の兆しが見えていた。俺たちの間にあった、息苦しいほどの遠慮や、見えない壁のような隔たりは、日に日にその存在感を薄めていき、代わりに、どこかぎこちなく、しかし温かみのある、新しい関係性が芽生え始めていた。


 その日の朝も、俺はいつものように一番に目を覚まし、厨房で簡素な朝食の準備をしていた。暖炉にくべた薪がぱちぱちと穏やかな音を立て、窓の外では、アークライトの街が新しい一日の始まりを告げる、ざわめきに満ちた生命活動を開始している。鍋の中で、オートミールが牛乳の甘い香りと共に、ことことと優しい音を立てて煮えている。その単調で平和な音を聞いていると、この数日間、俺の精神を重く圧迫していた緊張感が、少しずつ解きほぐされていくのを感じた。


 やがて、寝室の扉が、軋む音を立てて、ごくわずかに開かれた。そこから、銀色の髪を持つ少女が、おずおずと顔を覗かせる。まだ眠りの世界の余韻を引きずっているのか、その空色の瞳はどこかぼんやりとしていて、部屋の中の様子を、まるで初めて見るもののように、ゆっくりと見回していた。俺は、彼女を驚かせないように、作業の手を止め、ただ静かに、彼女が次の行動を起こすのを待った。


 彼女は、しばらくの間、扉の隙間からこちらを窺っていたが、やがて意を決したように、小さな身体を滑り込ませるようにして、リビングへと足を踏み入れた。その足取りは、まだ覚束なく、まるで生まれたての小鹿が、初めて自分の足で大地を踏みしめるかのようだ。彼女は、壁伝いに、一歩、また一歩と、慎重に歩を進めると、俺が食事の準備をしているテーブルの、一番遠い席の椅子に、そっと腰を下ろした。そして、何かを言いたげに、しかし、発するべき言葉が見つからないかのように、ただ、その小さな手で、自分の膝の上にある、着古されたワンピースの裾を、固く握りしめている。


 俺は、彼女にプレッシャーを与えないように、努めて普段通りの声で、問いかけた。


「…腹は、減っているか?」


 俺の言葉に、彼女の小さな肩が、びくりと跳ねた。彼女は、俯いていた顔を、慌てて上げる。そして、俺の顔を真っ直ぐに見つめると、しばらくの間、何かをためらうように、その薄い唇を何度か開閉させた後、ようやく、か細い、しかし、昨日よりも少しだけ芯のある声で、答えた。


「…はい。…少しだけ」


 その返事を聞いた時、俺の胸の内に、温かいものが、じんわりと広がっていくのを感じた。彼女が、自らの意思で、俺の問いに答えた。それは、この数日間のことを思えば、ほとんど奇跡に近い、大きな一歩だった。俺は、無言で頷くと、完成したオートミールを二つの椀によそい、その一つを、彼女の前に、そっと置いた。もう一つには、森で採れた木の実を砕いたものと、蜂蜜を少しだけ垂らしておく。


「…あ……あの、私の名前は…」


 彼女が、再び口を開いた。その声は、まだ自信なさげに揺れていたが、その瞳には、自分のことを伝えなければならないという、確かな意志の光が灯っている。


「…セレスティア…と、申します」


 セレスティア。その名前は、まるで清らかな祈りの言葉のように、静かな朝の空気に溶けていった。その響きは、彼女の持つ、儚げで、そしてどこか高貴ささえ感じさせる雰囲気に、不思議なほどよく似合っている。


「…そうか。良い名前だな」


 俺は、思ったままを、素っ気ない口調で返した。だが、その短い言葉の中に、俺なりの歓迎の意が込められていることを、彼女は感じ取ってくれたのかもしれない。彼女は、ほんの少しだけ、その表情を和らげると、再び、深く、頭を下げた。


「あの…助けていただいて…本当に、ありがとうございました…」


 その声は、まだ微かに震えていた。その震えは、彼女が、これまでの人生で経験してきたであろう、想像を絶するほどの苦難と、そして、今、こうして温かい食事を前にしているという、信じがたいほどの安らぎとの間で、その感情が激しく揺れ動いていることの証左のようだった。


 その時、アパートの扉が、いつものように、何の断りもなく、勢いよく開かれた。


「よう、二人とも! 朝から、しけた顔してんじゃねえぞ! ほら、ギルドに行く準備はできたかい?」


 現れたのは、もちろんアリシアだった。彼女は、朝の光を背に受け、その金色の髪を輝かせながら、部屋の中に、快活な風を運び込んでくる。彼女のすぐ後ろからは、セルフィも、音もなく姿を現した。


 アリシアは、テーブルを挟んで向かい合っている俺とセレスティアの姿を認めると、一瞬、きょとんとした顔をしたが、すぐに状況を理解したのだろう。その口元に、いつもの、悪戯っぽい笑みを浮かべた。


「お、なんだいなんだい。二人して、朝から密会かい?ケント、お前さん、まさか、この子に手を出そうなんて考えてるんじゃあるまいな?」


「馬鹿を言え。ただ、自己紹介をしていただけだ」


 俺が、呆れたようにそう返すと、アリシアは、けらけらと、大きな声で笑った。その、何の屈託もない笑い声が、まだどこかぎこちなかった部屋の空気を、一気に和やかなものへと変えていく。


「ああ、そうかい。そいつは良かった。で、お嬢ちゃんの名前は、なんて言うんだい?」


 アリシアは、セレスティアの前に、どかりと腰を下ろすと、その顔を覗き込むようにして、問いかけた。その距離の近さに、セレスティアの身体が、再び、びくりと硬直する。だが、アリシアの、夏の空のように澄んだ碧眼には、一切の悪意も、下心も浮かんでいない。ただ、純粋な、目の前の小さな存在に対する、親愛の情だけが、満ちている。


「…セレスティア…です」


「セレスティアか! 良い名前じゃないか! よし、覚えたぜ! あたしはアリシア。こっちの、いつも仏頂面してるのが、セルフィだ。で、そこの、無愛想なのがケント。まあ、細かいことは気にすんな! 今日から、あたしたちも、お前の仲間だ!」


 彼女は、そう言うと、セレスティアの小さな頭を、大きな手で、わしわしと、少し乱暴に撫で回した。セレスティアは、その突然の接触に、どう反応していいのか分からない様子で、ただ、目を白黒させている。


 セルフィは、そんな俺たちのやり取りを、いつものように、少し離れた場所から、静かに眺めていた。だが、その翠の瞳には、穏やかな光が灯っている。彼女は、おもむろに、俺がセレスティアのために用意した、蜂蜜入りのオートミールの椀を手に取ると、それを、セレスティアの前に、ことり、と静かに置き直した。そして、ぽつりと、呟いた。


「…セレスティア。温かいうちに、食べる。」


 いつもの通りの短い言葉。だが、その中には彼女なりの優しさが込められているのが、痛いほど伝わってきた。



 セレスティアが、自らの名前を明かして以来、彼女は、まるで硬い殻を一枚、また一枚と脱ぎ捨てるかのように、ゆっくりと、しかし確実に、人間らしい感情を取り戻していった。まだ、自ら積極的に言葉を発することは少ない。だが、俺たちの会話に、静かに耳を傾け、時には、アリシアの冗談に、小さく、肩を揺らして笑うこともあった。その、ささやかな変化の一つ一つが、俺たちの心を、温かい安堵の念で満たしていった。


 そんなある日の午後、俺は一人で、街の中央広場で開かれている市場へと、食材の買い出しに出かけていた。アリシアとセルフィは、ギルドで簡単な討伐依頼を請け負っており、セレスティアは、アパートで留守番をしている。彼女一人にしておくことには、一抹の不安もあった。だが、セルフィが、部屋の四隅に、外部からの侵入者を感知する、ごく簡単な結界魔法を張ってくれていたし、何より、彼女自身が、一人で静かに過ごす時間を必要としているようにも思えた。彼女のペースに合わせることが、今は何よりも重要なのだと、俺たちは判断した。


 市場は、いつ訪れても、生命力に満ちた喧騒で溢れかえっていた。威勢のいい商人たちの呼び込みの声、値切り交渉に熱中する主婦たちの甲高い声、そして、荷馬車を引く馬のいななき。それらが、渾然となって、一つの巨大な交響曲のように、広場全体に鳴り響いている。空気には、焼きたてのパンの香ばしい匂い、色とりどりの香辛料が放つ刺激的な香り、そして、人々が発する、汗と生活の匂いが、濃厚に立ち込めていた。俺は、人波をかき分けるようにして、馴染みの八百屋へと向かう。今日の夕食は、セレスティアの体力をつけるために、栄養価の高い根菜をふんだんに使った、ポトフのような煮込み料理にしようと、心に決めていた。


 人々の雑談、というものは、実に興味深い情報源だ。そこには、公式の布告には決して載ることのない、この街に住む人々の、生の感情や、噂話、そして、隠された真実の断片が、無防備に散らばっている。俺は、野菜を品定めするふりをしながら、周囲の会話に、それとなく耳を傾けていた。大抵は、隣人の悪口や、最近の天候不順に対するぼやき、あるいは、どの店の品物が安いか、といった、他愛もない世間話ばかりだ。だが、その日、俺の耳は、これまでとは少し質の違う、いくつかの単語を、人々の会話の断片の中から、拾い上げていた。


「…聞いたかい、あんた。中央から、お偉いさんが視察に来てるって話だよ」


「ああ、聞いた聞いた。なんでも、教会関係の、相当な地位の人間らしいじゃないか。一体、こんな辺境の街に、何の用なんだかねえ」


 二人の、買い物籠を抱えた中年女性が、声を潜めて、そんな会話を交わしている。教会。その単語に、俺の意識が、鋭敏に反応した。


「なんでも、近頃、教会の風紀が乱れてるってんで、地方の支部を抜き打ちで査察して回ってるって噂だよ。アークライトの教会も、酒好きの神父様がいるからな。今頃、肝を冷やしてるんじゃないのかねえ」


「それだけじゃないらしいぜ。あたしが聞いた話じゃ、何か、『探し人』がいるってことだよ」


「探し人?」


「ああ。なんでも、少し前に、中央教会から、一人の若い聖女様が、姿を消したらしいんだ。それも、ただの家出とかじゃなくて、何か、とんでもない罪を犯して、追放されたんだとか…」


 聖女。追放。その、穏やかではない単語の連続に、俺は、手にしていた人参を、危うく取り落としそうになった。


「まあ、聖女様だなんて。そんな、雲の上の人が、罪を犯すだなんて、信じられない話だねえ」


「それが、そうでもないらしいんだ。なんでも、その聖女様は、神の教えに背いて、禁じられた異端の魔法に手を出したとか、あるいは、教会の神聖な宝を盗み出したとか…。まあ、噂だから、どこまで本当かは分からないけどね。とにかく、教会は、その『元』聖女様を、躍起になって探してるって話さ。もし見つけたら、莫大な報奨金が出るってんで、腕利きの冒険者の中には、血眼になってる連中もいるらしいよ」


 彼女たちの声は、次第に、周囲を気にするかのように、ひそやかなものへと変わっていく。俺は、平静を装いながらも、その会話の全てを、一言一句、聞き漏らすまいと、全神経を集中させていた。


「それにしても、可哀想な話だねえ。聖女様なんて、きっと、まだお若いんだろうに。追われる身となって、今頃、どこでどうしてるんだか…。もしかしたら、もう、どこかの森の中で、野垂れ死んでるのかもしれないねえ…」


 その、無責任な同情の言葉が、俺の耳の奥で、不快な残響となって、いつまでも鳴り続けていた。



 アパートへの帰り道、俺の足取りは、鉛を飲み込んだかのように、重かった。市場で仕入れた、新鮮な野菜で満たされた買い物籠の重みとは、比べ物にならないほどの、ずっしりとした何かが、俺の心に、暗い澱のように沈殿している。


 聖女。追放。教会。そして、探し人。


 市場で耳にした、それらの単語が、俺の頭の中で、まるで不吉な呪文のように、何度も、何度も、繰り返し反響していた。それは、ただの、根も葉もない噂話なのかもしれない。この世界の、どこか遠い場所で起きた、俺たちの生活とは何の関係もない、他人事の悲劇。そう、割り切ってしまえれば、どれだけ良かっただろうか。


 だが、俺の、探求者としての直感が、そして、この世界に来てから俺が経験してきた、数々の不可解な出来事が、その楽観的な結論を、真っ向から否定していた。


 アパートに戻ると、リビングでは、セルフィとセレスティアが、二人で、静かな時間を過ごしていた。セルフィは、窓辺の椅子に座り、古びた革表紙の本のページを、ゆっくりと捲っている。その傍らで、セレスティアは、床に座り込み、セルフィが森で摘んできた、色とりどりの小さな花を、一本、また一本と、丁寧に編み込んで、小さな花冠を作っていた。その、あまりにも平和で、穏やかな光景。それは、まるで一枚の、美しい絵画のようだった。だが、今の俺の目には、その平和が、嵐の前の静けさのように、どこか危うく、そしてはかないものに映ってしまっていた。


 俺が、買い物籠をテーブルの上に置く音で、二人が、同時にこちらを振り返った。俺の顔に、何か、いつもとは違う表情が浮かんでいたのだろうか。セルフィが、その翠の瞳を、わずかに細めた。


「…ケント。何か、あった?」


 その、短い問いかけ。だが、その中には、俺の内心の動揺を、正確に見抜いているかのような、鋭さが含まれていた。俺は、一瞬、ためらった。この、不吉な情報を、今、この場で、口にすべきなのかどうか。特に、ようやく心の平穏を取り戻しつつある、セレスティアの前で。だが、これはもはや、俺一人の胸の内に、しまっておけるような問題ではない。俺たち全員の未来に関わる、重大な情報だ。


 俺は、覚悟を決めると、市場で耳にした噂話を、できるだけ客観的な事実だけを伝えるように、淡々と語り始めた。

 俺の話が進むにつれて、部屋の空気が、少しずつ、その温度を失っていくのが、肌で感じられた。


 俺が、話し終えた時、部屋の中には、重苦しい沈黙が落ちていた。


 その沈黙を、最初に破ったのは、やはりセルフィだった。彼女は、読んでいた本を、ぱたり、と閉じると、その深い森の湖面を思わせる瞳で、じっと、セレスティアの顔を見つめた。


「…その噂。セレスティア。もしかしたら、あなたのことかもしれない」


 その言葉は、何の飾り気もない、ただ、事実の可能性を指摘しただけの冷徹な響きを持っていた。だが、その一言は、まるで鋭利な刃物のように、この部屋の 平穏な平和を、根元から断ち切ってしまった。


 セレスティアの身体が、びくりと、大きく跳ねた。その手の中で作りかけだった可憐な花冠が、はらりと、床の上に崩れ落ちていく。彼女の顔から、さっと血の気が引いていくのが、手に取るように分かった。その空色の瞳が、恐怖と、そして、隠し続けていた過去を暴かれたことによる、深い絶望の色で、再び、淀んでいく。


「…そんなわけ…ありません…。きっと、何かの、間違いです…。人違い、です…」


 彼女は、か細い声で、そう呟いた。だが、その声は、もはや、誰かを説得するためのものではなく、ただ、自分自身に、そう信じ込ませようとする、必死の、そして、あまりにもはかない、自己弁護のようにしか、俺の耳には聞こえなかった。


「教会の権力争い。よくある話。聖女という立場は、利用されやすい。邪魔になれば、排除される。罪を被せられ、追放される。ありえない話では、ない」


 セルフィは、容赦なく、言葉を続けた。その口調は、冷酷にさえ聞こえたかもしれない。だが、俺には分かっていた。彼女は、セレスティアを追い詰めようとしているのではない。むしろ逆だ。彼女は、曖昧な同情や気休めの言葉で、この問題を覆い隠すのではなく、今、この場で、その問題の核心に、真正面から向き合うべきだと、そう判断したのだ。それが、このエルフなりの厳しく、そして、誠実な優しさの示し方だった。


「そんなこと、気にするな!」


 突然、部屋の扉が、勢いよく開かれた。そこに立っていたのは、依頼を終えて、ちょうど帰ってきたばかりのアリシアだった。その額には、汗が光り、その軽銀鎧には、戦闘の痕跡であろう、真新しい傷が、いくつも刻まれている。彼女は、部屋の中に漂う、ただならぬ空気を、瞬時に察知したのだろう。その碧眼に、鋭い光をたたえながら、大股で、部屋の中へと入ってきた。


「噂話なんざ、どうだっていいだろうが! どこの誰が、何を言ってたって、関係ねえ! セレスティアは、今、ここにいる! こいつは、あたしたちの仲間だ! それだけで、十分じゃねえか!」


 アリシアは、セレスティアの前に、仁王立ちになると、まるで、外部の全ての敵から、その小さな身体を守るかのように、両腕を広げた。その言葉は、単純で、裏表がなく、そして、何よりも力強かった。貴族社会の、腹の探り合いや、政略的な人間関係を、心の底から嫌悪している彼女らしい、真っ直ぐな言葉だった。


 彼女のその言葉に、セレスティアは、はっとしたように、顔を上げた。その、涙で潤んだ瞳が、自分を庇うようにして立つ、金髪の女騎士の、大きく、そして頼もしい背中を、ただ、呆然と見つめている。


 アリシアの言うことは、一つの真実だ。過去がどうであれ、彼女は、今、俺たちと共にいる。ならば、俺たちが彼女を守る。それは、理屈ではない。感情の問題だ。


 だが、俺の心は、晴れなかった。


 アリシアの、その純粋な義侠心は、尊いものだ。だが、それだけで、この問題を乗り越えることができるほど、現実は、甘くないのではないか。


 俺は、思い出していた。あの日、俺が、この手で解き放った、あの呪い。そのおぞましいまでの悪意と構造の、あまりにも高度な複雑さを。あれは、単なる権力争いの果てに誰かが、個人的な憎悪から生み出したような、生易しい代物ではなかった。そこには、もっと大きな、組織的な、そして、冷徹な意志が介在している。俺は、そう直感していた。


 あの呪いの核に刻まれていた、象徴的な紋章。光を象徴する、複雑な幾何学模様。そして、その中央に鎮座する、一羽の翼を広げた純白の鳥。あの神聖ささえ感じさせる意匠が、なぜ、あれほどまでに邪悪な呪いと結びついているのか。


 そこから導かれる、ある答えを俺は口にすることはしなかった。

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