第6話
5月16日
5月も中盤に差し掛かり、定期考査と体育祭の姿が現実味を帯びて見えてきたある日、その日は気味が悪い日だった。
次田さんがある提案をした。
「お泊まり会?」その提案は想像の斜め上であったため、私はつい聞き返してしまった。
「そう!テスト終わったあと、だめかな、、?」別に悪くはないが距離の詰め方が急すぎる気がする。
先週の授業参観でうちらの親同士は仲良くなってたし、なにより今の家には女子1人泊まらせるには十分なスペースがある。
予め考えて来たかのような彼女の案を受け入れ、両親からOKの返事を貰ったタイミングでスマホから珍しい通知音がなった。
【@n_miraiからフォローされました。】
【@n_miraiからメッセージ】
普段使わないSNSから通知が来た。このn_miraiさんは恐らくクラスメイトの中間未来君だろう、同じクラスの個からフォローが来るのは何も珍しくないが問題はダイレクトメッセージだ。恐る恐る見てみると
「もし良かったら体育祭で写真とってくれませんか?」という内容のものだった。どう考えてもこの写真というのはツーショットを意味するだろう、そんなに顔が良いわけでもないのに一体いつから私はこんなに有名人になったのだろうか、それともちょろそうだと思われてるのだろうか。どっちみち中間くんと同じクラスになったのは今年からで彼のことをイマイチ知らないので、とりあえず何往復か会話して人間生活を確かめることにした。
今日は何故か男からも女からもモテる不思議な日だった。正直体育祭もお泊まり会も全然楽しみなためさっさとテストで赤点回避して楽しいイベントにたどり着くことしか考えてなかった。
5月26日
今日は金曜日、定期テストが終わり土日の休みを挟むと来週は体育祭だ。
多分ここから1週間が1番楽しいので思いっきり羽目を伸ばそうと思う。とりあえず今日は明日家に来る次田さんの為にも母親と家の掃除をした。
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