ゆううつ

単刀直入に、

僕は僕の想いを、

君にぶつけるけれど。

できるだけ重くならないように包んだから、

紙飛行機みたいに、

飛んで行ったらいいんだけど。

それでもやっぱり受け取るには重かったら、

落としてしまっても、

全く構わないんだけど。

君のいない世界に、明日なんていらない

頑張ったら、その向こうには報いがあって、

君は誰より頑張ったのに、

誰より生きたいと思っているのに、

君に明日が訪れないのは、

本当にどうかしてると思うんだ。

このまま時が止まってくれたら。

いっそ、今この瞬間、世界が滅んだら。

僕はどんなに幸せものなんだろうね

世界の秒針を止めて、歯車を狂わして。

たくさんの人の不幸の上で、

僕らはとびっきりの笑顔で、

骨になるまで踊っていよう。

舌が擦り切れて千切れるくらい

くだらない話をたくさんして、

お日様が心を病んで隠れてしまうまで、

手を繋いでいよう。

そうだ、暗くなったら、

よく星が見える場所に行って、

静かに月を飼おう。

魂って色移りするんだ。

僕は君の色がほしいから、

雨が降ったら、

一緒に濡れていよう。

誰より綺麗で、

誰より真面目で、

誰より優しくて、

そんな君は絶対に幸せになるべきだと、

僕が大きな声で明言してやるから。

神様に、文句を言ってきてやるから。

僕に今から訪れる幸せぜんぶ、

君にあげるから。

どうか泣かないでほしいんだ。

嫌わないでほしいんだ。

連れていってほしいんだ。

決して綺麗ではない恋の象徴を大事に抱えて、

それを君に。

僕は病室を後にしながら、

このゆううつな夜に。