第5話 『勇者』……もとい、変態の旅路#3 私のおっぱいだぞ!!
「さぁて、ヘマしちゃった『門番』助けて、遊ぼうかな。魔王は倒しますとも。」
契約だしね。死にたくは無い。
「んーと、次の街は………『エートゥリーヒ』??遠くない??」
大体ウルザと首都が10kmくらい離れているのに対して、ウルザからエートゥリーヒは40kmくらい離れてるんだけど。
「何したんだ。一体、その門番は。」
ま、いいか。荷造りしよ。
ある商会にやってきた。
「ねぇ、『アリス』が来たってかいちょーに言ってくれない??」
「誰だ!!貴様!!我ら『グレーテル商会』と知っての狼藉か!!衛兵を呼ぶぞ!!」
……………
「新入りさん??」
「黙れ!!ここはガキが来ていい場所じゃねぇんだよ!!帰りやがれ!!」
…………………
「ふーん。」
あ、そう。権力は使わないよ。うるさくなるから。
「さっさと衛兵を呼ぶぞ!!」
あぁ、今もうるさいなぁ。ここ、商会の中なのに。
ほら、注目されてる。やだやだ。
あー、暴力で解決したい。
「………衛兵!!このガキを連れ出せっ!!」
がしゃがしゃ。
鎧と鎧がぶつかる音がする。
「分かりました!!」
連れていこうとして来た。
あ、しかもニヤニヤしてる。こいつら、グルかぁ。
この商会も、落ちたものだなぁ。ボク、初期から知ってるんだけど。もう無理かなぁ。
「…………大変申し訳ございません。アリス様。」
「あ、会長。おひさ!!随分と落ちぶれたねぇ。」
「………大変申し訳ありません。これより、対処いたします。」
「うん。じゃぁ、任せた。」
「では…………貴様、何をしようとしているだ??」
「そもそも、このガキは……!!!」
「そうか、貴様らはクビだな。」
おおう、思い切るなぁ。
「「「は??」」」
「貴様らは新参者だ。まぁ、考える余地も無くはないな。では3つだ。3つ。私がキレるまで3つだな。」
「では!!」
「しかし、貴様らはこの方を『ガキ』と呼んだ。1つ目。」
「「「…………っ。」」」
「次に、我々の商会では入口に番人を置いていることは理解しているよな??そこを通って入れる存在は多いだろうな。しかし、問題を起こしたり、信用に値しないと入れないようになっているんだ。ほら、入れるのに、貴様らはキレた。お客様にだ。クレーマーならいいだろう。………まぁ、お客様だから良くはないのだが。2つ目。」
「「「………………っ。」」」
「そして、私が貴様ら従業員を採用する際に、しっかりと言ってあるはずだ。『恩人がいるが、見た目に騙されず、気をつけろよ。』そして、貴様らは見事に騙されたわけだ。3つ目だな。ほら、貴様らはクビだ。」
「………ですが!!会長!!」
「あぁ、それと、君達は解雇だ。辞職は認められない。」
「っ………ぶち殺してや」
「アリス様。」
「任せて。」
雑魚を抑える。非常に簡単。
「貴様らっ!!グルだったのか!!」
「いや、ボクと会長のなせる技だよ。単にボクが合わせてるだけだけど。………さて、いろいろ言ってくれたわけだし、1つ言わせてもらおう。……………ガキじゃねぇよ。バーカ。 さっさと死ね、ロリコンが。」
「「「っ…………」 」 」
「あー、言いたいこと言えたし、用件済ませるね。」
「あぁ。」
「そろそろ別の街に行かなきゃいけなくって。」
「なるほどな、わかった。行く先は??」
「…………エートゥリーヒ。」
「承知した。馬車の用意は出来てある。荷物は??」
「ここにあるよ。」
ボクの影を指し示す。
「なるほどな。上位魔法か。」
「うん。」
「人から逸脱してきてないか??」
「冗談やめてよ。最近、真面目にそう言われてるんだから。」
「そうか、それは失礼したな。というわけだ。私は少し『エートゥリーヒ』に向かうので、こちらは『副会長』の指揮に従え。そして、私が言ったことは守るように。以上だ。聞こえていたな。副会長。」
「かしこまり致しました。会長様。それではいつ戻られるのですか??」
「まぁ、数ヶ月といったところだな。」
急に現れた人こそが副会長。名前は『パーリニア・フォグレット』。超優秀、超美女であり、『苦手』と言いつつも戦闘すらこなせる、全てができる女。寧ろ、何ができないのか分からないレベルの女性だ。おっぱいは大きい。身長は160cm程度。ガチの美人。
因みに、会長と付き合っている。このハーレム野郎め。
私のおっぱいだぞ!!グルル……!!
「あら、『勇者』様。お久しぶりです。」
「あ、久しぶり〜!!また女子会しようね!!」
「は?」
「ちょ、ちょっと!!それは内緒です!!」
照れた。かわいい。
「ふふん。これがボクとの仲なのさ。会長なんかに負けられな」
「今すぐ、内容を教えろ。内容によっては殺す。」
おおう、相変わらずの愛妻家だなぁ。ハーレムのクソ野郎なのに。
「いやー、『パーリニア』のおっぱいは私のだ!!」
「ちょっと!!アリス様!?」
「……………コロス!!」
おっと、妻に近づく(身体目的)存在を殺人するセンサーが発動してしまったようだ。逃げなければ。
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